國家こくか)” の例文
新字:国家
けつして心服しんぷくつかまつらじ、しかするときもく命令めいれいおこなはれで、そむものきたらむには、かへつ國家こくからんとならむこと、憂慮きづかはしくさふらふ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自體國家こくかとは動く人間につて組織そしきされるのであるから、國家はいさゝかも此のしゆ不生産的ふせいさんてきの人間を要しない。國家の要しないやうな人間は、何所の家庭にだツて餘り歡迎くわんげいされるはずが無い。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
呼出よびいだしなば手懸にも相成べし此旨心得置べし此度の儀は國家こくかの一大事家の安危あんきなるぞ急げ/\途中は金銀ををしむな喩にも黄金とぼしければ交りうすしと云へり女子によしと小人は養ひ難しとの聖言せいげん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
りて倩々つく/″\あんずるに、國許くにもとさふらふ恩田杢おんだもく申者まをすもの老職らうしよく末席ばつせきにて年少ねんせうなれど、きつと器量きりやうあるものにつき、國家こくか政道せいだうげてまかまをさむとぞんずるが、それがしかれ若年じやくねんなれば譜代ふだい重役ぢうやくをはじめ家中かちうものども
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)