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和
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なごや
ふりがな文庫
“
和
(
なごや
)” の例文
この温い自然の
懐中
(
ふところ
)
に、若い良寛さんは生活をはじめた。しかし良寛さんの心は、温い
和
(
なごや
)
かな玉島にすぐ
馴
(
な
)
つくわけにはいかなかつた。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
もう少し角だてずにやさしく
和
(
なごや
)
かに解決がつくべき筈だ。彼女の生活と母親の生活が合ふ筈のないことは誰にも解ることである。
ウォーレン夫人とその娘
(新字旧仮名)
/
伊藤野枝
(著)
襟へ落ちる柔かい春の陽、梅の匂ひに
燻釀
(
くんぢやう
)
された
和
(
なごや
)
かな風、すべてが靜かに、平和に、そして一脈の
寂
(
さび
)
をさへ持つた情景でした。
銭形平次捕物控:027 幻の民五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
心置きなき
和
(
なごや
)
かな光が、別に理由を説明するでもないが、何だか、『左樣ではありませぬ』と主張して居る樣に見える。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
和
(
なごや
)
かな春の野に娘等を配し、それが野菜を煮ているところを以て一首を作っているのが私の心を
牽
(
ひ
)
いたのであった。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
「君のところは色彩があっていゝな。僕の方は荒っぽいのが揃っている。とてもこんな
和
(
なごや
)
かな風光は見られない」
四十不惑
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
春の野に似て
和
(
なごや
)
かな南の岡は湖のかなたに波うち、そこにほとほとと模様をおいた灌木、
榛
(
はん
)
の木の小村へかよう小路、草を負うた馬や人のとおるのもみえる。
島守
(新字新仮名)
/
中勘助
(著)
と博士はニヤニヤと両頬に
笑
(
え
)
みをうかべながら
諧謔
(
かいぎゃく
)
を
弄
(
ろう
)
して着座したので、最初のうちは顔色をかえた会員も、
哄笑
(
こうしょう
)
に恐怖をふきとばし、一座は
和
(
なごや
)
かな空気にかえった。
国際殺人団の崩壊
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
書紀にしるされた全般をいまここに詳述は出来ないが、現今の斑鳩の里がもたらす
和
(
なごや
)
かな風光からは想像も及ばぬ。
諸々
(
もろもろ
)
のみ仏の大らかに美しいのが不思議なほどである。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
清
(
すず
)
しい、
和
(
なごや
)
かな、しかも力の
籠
(
こも
)
った学士の肉声から伝わって来る感覚は捨吉の胸を騒がせた。それを彼はポーと熱くなって来たり、また冷めて行ったりするような自分の頬で感じた。
桜の実の熟する時
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
「にぎ」は「
和
(
にぎ
)
」であり、「て」は「
栲
(
たへ
)
」即ち梶で、「
和
(
なごや
)
かな
梶布
(
かじぬの
)
」のことである。布帛であるが、こゝに梶紙の濫膓があつたと思へる。弊帛即ち「みてぐら」に白紙を用ゐ始めてから既に久しい。
和紙の教へ
(新字旧仮名)
/
柳宗悦
(著)
学生の演説会の時なんか、
側
(
そば
)
で見ていると、まるで
喧嘩
(
けんか
)
でもしているような態度です。私はいつもその男に「
和顔愛語
(
わげんあいご
)
」という、菩薩の態度を話したことです。和顔とは、やさしい
和
(
なごや
)
かな顔つきです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
襟へ落ちる柔かい春の陽、梅の匂いに
薫醸
(
くんじょう
)
された
和
(
なごや
)
かな風、すべてが静かに、平和に、そして一脈の
寂
(
さび
)
をさえ持った情景でした。
銭形平次捕物控:027 幻の民五郎
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
和
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
“和”を含む語句
和尚
柔和
平和
温和
調和
和郎
和女
大和
日和
和魂
穏和
和主
三和土
和蘭陀
和琴
大和魂
和声
和合
大和尚
混和
...