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可成
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なるべく
ふりがな文庫
“
可成
(
なるべく
)” の例文
自信は無くとも伝道は為なければならぬ。それには、
可成
(
なるべく
)
狭い土地で、そして可成教育のある人の居ない方が可いのだ。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
途中で釣の道具を
買調
(
かいそろ
)
えて、乃公は
可成
(
なるべく
)
水の静かな処に陣取って、
釣魚
(
つり
)
を始めた。二三箇所試したが、流が早いから
何
(
なんに
)
も釣れない。それで乃公はだんだん上の方へ行った。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
さあるからに親類以下散々に智慮外の体
見及候得共
(
みおよびそうらえども
)
我一代は兎角の義に及ばず候と
思
(
おもい
)
、上下の分も無き程に候へ共覚悟前ならば苦しからず候、氏真まで
此
(
かく
)
の
如
(
ごとく
)
にては無国主と
可成
(
なるべく
)
候
桶狭間合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
母は東京で世話になる人だといつて、彼が誇張して話したとみえて、素朴ではあるが、ひどく
慇懃
(
いんぎん
)
に
待遇
(
もてな
)
してくれるので、彼女は挨拶に困つて、
可成
(
なるべく
)
口を利かないことにしてゐるより外なかつた。
或売笑婦の話
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
で、彼が
家
(
うち
)
へ帰つてくると、玄関の戸がモウ閉つてゐた。信吾は何がなしにわが家ながら
閾
(
しきゐ
)
が高い様な気がして、
可成
(
なるべく
)
音を立てぬ様にして入つた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
而
(
さう
)
して
可成
(
なるべく
)
そんな
秘密
(
ひみつ
)
に
触
(
さは
)
りたくないやうな
心持
(
こゝろもち
)
もした。
背負揚
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
顏を洗つてから、
可成
(
なるべく
)
音のせぬ樣に水を汲み上げて、盥の水を
以前
(
もと
)
の如く清く
盈々
(
なみ/\
)
として置いて、さて彼の一片の小扇をとつて
以前
(
もと
)
の如くそれに浮べた。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
顔を洗つてから、
可成
(
なるべく
)
音のせぬ様に水を汲み上げて、盥の水を
以前
(
もと
)
の如く清く
盈々
(
なみなみ
)
として置いて、さて彼の一片の小扇をとつて以前の如くそれに浮べた。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
智恵子はそれに就いての自分の感想を
可成
(
なるべく
)
顔に現さぬ様に努めて、『兎も角お返事はお上げなすつた方が可いわ。
矢張
(
やつぱし
)
梅ちやんや新坊さんの為には……。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
今より六代の前、報恩寺に住持たりし
偉運僧正
(
ゐうんそうじやう
)
が浄書したりと云ふ西行法師の山家集、これは我が財産中、おのれの詩稿と共に
可成
(
なるべく
)
盗まれたくなしと思ふ者なり。
閑天地
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
そして、女といふ女には皆好かれたがる。女の前に出ると、処嫌はず気取ツた身振をする、心は忽ち
蕩
(
とろ
)
けるが、それで、煙草の煙の吹き方まで
可成
(
なるべく
)
真面目腐ツてやる。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それで
可成
(
なるべく
)
寡言
(
くちすくな
)
に、
隙
(
すき
)
のない様に
待遇
(
あしら
)
つてはゐるが、腑に落ちぬ事があり乍らも信吾の話が珍しい。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
仕方がないから、それなり歸つて來て、其時は餘程障子も白んで居ましたが、復此手紙を讀みました。所が
可成
(
なるべく
)
早く國に歸つて呉れといふ事が、繰り返し/\書いてあるんです。
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
其日は一日、
可成
(
なるべく
)
くすんだ顏を人に見せまいと思つて、頻りに心にもない戲談を云つたが、
其麽
(
そんな
)
事をすればする程、
頭腦
(
あたま
)
が暗くなつて來て、筆が溢る、無暗矢鱈に二號活字を使ふ。
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
其日は一日、
可成
(
なるべく
)
くすんだ顔を人に見せまいと思つて、頻りに心にもない
戯談
(
じようだん
)
を云つたが、
其麽
(
そんな
)
事をすればする程、
頭脳
(
あたま
)
が暗くなつて来て、筆が渋る、無暗矢鱈に二号活字を使ふ。
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
唯一本の銚子に一時間も
費
(
かゝ
)
りながら、東京へ行つてからの事——
言語
(
ことば
)
を
可成
(
なるべく
)
早く
改
(
あらた
)
めねばならぬとか、二人がまだ見た事のない電車への乘方とか、
掏摸
(
すり
)
に氣を附けねばならぬとか
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
唯
(
たつた
)
一本の銚子に一時間も
費
(
かか
)
りながら、東京へ行つてからの事——言葉を
可成
(
なるべく
)
早く改めねばならぬとか、二人がまだ見た事のない電車への乗方とか、
掏摸
(
すり
)
に気を付けねばならぬとか
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それに今日は
妻
(
さい
)
が頭痛でヒドク弱つてるから
可成
(
なるべく
)
早く生徒を帰らしたい、課外は休んで貰へまいかという話、といふのは、破格な次第ではあるが此校長の一家四人——妻と子供二人と——は
雲は天才である
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
それに今日は
妻
(
さい
)
が頭痛でヒドク弱つてるから
可成
(
なるべく
)
早く生徒を歸らしたい、課外は休んで貰へまいかという話、といふのは、破格な次第ではあるが此校長の一家四人——妻と子供二人と——は
雲は天才である
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
尤も
恁
(
かう
)
いふ都會では、女なら隨分資格の無い者も
用
(
つか
)
ツてる樣だけれど、男の代用教員なんか
可成
(
なるべく
)
採用しない方針らしいですから、果して肇さんが其方へ入るに
可
(
いゝ
)
か
怎
(
どう
)
か、そら解りませんがね。
漂泊
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
尤も
恁
(
かう
)
いふ都会では、女なら随分資格の無い者も
用
(
つか
)
ツてる様だけれど、男の代用教員なんか
可成
(
なるべく
)
採用しない方針らしいですから、果して肇さんが其方へ入るに
可
(
いい
)
か
怎
(
どう
)
か、そら解りませんがね。
漂泊
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
私は直ぐ腹の中でフフンと云ふ氣になつたが、
可成
(
なるべく
)
平生
(
ふだん
)
の快活を
裝
(
よそ
)
うて
菊池君
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
私は直ぐ腹の中でフフンと云ふ気になつたが、
可成
(
なるべく
)
平生の快活を装うて
菊池君
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
掃除をするのは面倒だから、
可成
(
なるべく
)
散らかさない様に気を付ける。
葬列
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
掃除するのは面倒だから、
可成
(
なるべく
)
散らかさない樣に氣を附ける。
葬列
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
可
常用漢字
小5
部首:⼝
5画
成
常用漢字
小4
部首:⼽
6画
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可成的