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口汚
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くちぎたな
ふりがな文庫
“
口汚
(
くちぎたな
)” の例文
かくして
後
(
のち
)
、思い思いに敵を見立てて渡合う。例の
口汚
(
くちぎたな
)
の女房は、若手の令嬢組の
店頭
(
みせさき
)
に
押立
(
おった
)
ち、口中
得
(
え
)
ならぬ
臭気
(
におい
)
を吐きて
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
なぜならば、法典ヶ原の
狂人
(
きちがい
)
牢人よと、常々、自分たちが、
口汚
(
くちぎたな
)
く
嘲笑
(
あざわら
)
っていた人だからである。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ノルマンに、
口汚
(
くちぎたな
)
くしかられて、船員たちはあわてて、別の倉庫の方へかけ出していった。
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
それでいて、家につくと、彼は
突然
(
とつぜん
)
、ここは渋谷とはちがう、
恵比寿
(
えびす
)
だから、十銭ましてくれ、ときりだしました。てッきり、
嘗
(
な
)
められたと思いましたから、こちらも
口汚
(
くちぎたな
)
く
罵
(
ののし
)
りかえす。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
この夫婦は既に述べたとおり、手荒なことはもちろん、
口汚
(
くちぎたな
)
く
罵
(
ののし
)
り合った事さえないすこぶるおとなしい一組ではあるが、しかし、それだけまた一触即発の危険におののいているところもあった。
桜桃
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
▼ もっと見る
捉
(
とら
)
え
阿呆
(
あほう
)
などと
口汚
(
くちぎたな
)
く云うのは
聞辛
(
ききづら
)
しあれだけはなにとぞ
慎
(
つつし
)
んで下されもうこれからは時間を定めて夜が
更
(
ふ
)
けぬうちに
止
(
や
)
めたがよい佐助のひいひい泣く声が耳について皆が寝られないで困りますと
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
老爺
(
ぢい
)
は、さすがに、まだ
気丈
(
きじやう
)
で、
対手
(
あひて
)
が
然
(
さ
)
までに、
口汚
(
くちぎたな
)
く
詈
(
ののし
)
り
嘲
(
あざ
)
ける、
新弟子
(
しんでし
)
の
作
(
さく
)
の
如何
(
いか
)
なるかを、はじめて
目前
(
まのあたり
)
験
(
ため
)
すらしく、
横
(
よこ
)
に
取
(
と
)
つて
熟
(
じつ
)
と
見
(
み
)
て、
弱
(
よわ
)
つたと
言
(
い
)
ふ
顰
(
ひそ
)
み
方
(
かた
)
で、
少時
(
しばらく
)
ものも
言
(
い
)
はなんだ。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
汚
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
“口”で始まる語句
口惜
口
口吻
口説
口髭
口籠
口許
口上
口調
口々