“假死”の読み方と例文
新字:仮死
読み方割合
かし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蛇(へび)や蛙(かへる)や其(そ)の他(た)の蟲類(むしるゐ)が假死(かし)の状態(じやうたい)に在(あ)る間(あひだ)に彼等(かれら)は目前(もくぜん)に逼(せま)つて居(を)る未來(みらい)の苦(くる)しみを招(まね)く爲(ため)に、過去(くわこ)の苦(くる)しかつた記念(きねん)である其(そ)の缺乏(けつばふ)した米(こめ)や麥(むぎ)を日(ひ)毎(ごと)に消耗(せうまう)して行(ゆ)くのである。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
遠い昔、私を假死(かし)の状態に陷らせたあの光は、この夢の中に再び現はれて、する/\と壁をのぼり、薄暗がりの天井の中程に搖めきながら、留つてゐるやうだつた。私は頭を上げて見た。
蛙(かへる)は假死(かし)の状態(じやうたい)から離(はな)れて軟(やはら)かな草(くさ)の上(うへ)に手(て)を突(つ)いては、驚(おどろ)いたやうな容子(ようす)をして空(そら)を仰(あふ)いで見(み)る。さうして彼等(かれら)は慌(あわ)てたやうに聲(こゑ)を放(はな)つて其(その)長(なが)い睡眠(すゐみん)から復活(ふくくわつ)したことを空(そら)に向(むか)つて告(つ)げる。
土 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)