“京都(みやこ)” の例文
この頃京都(みやこ)で評判の高い、多門兵衛(たもんひょうえ)という弁才坊(今日のいわゆる幇間(たいこもち))と、十八になる娘の民弥(たみや)、二人の住んでいる屋敷である。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「先ごろ、京都(みやこ)へのぼられた真仏(しんぶつ)御房が、勅額をいただいて参られるころには、伽藍の普請(ふしん)も、悉皆(しっかい)、成就(じょうじゅ)いたしましょう」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ば仕舞(しまひ)住馴(すみなれ)し京都(みやこ)を後(あと)になし孤子(みなしご)を抱(かゝ)へて遙々(はる/″\)東(あづま)の空(そら)へ赴(おもむ)く途中(とちう)三州迄は來たれども殆(ほとん)ど困窮(こんきう)に迫(せま)り餘儀なく我が子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「そのほか辻斬(つじぎり)は流行(はや)る、女の子は手込(てごめ)にされる、京都(みやこ)へ近いこのあたりでも、ほんとに気が気ではありませぬ」
同 京都(みやこ)郡 6
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
山を下り京都(みやこ)へ行き、南蛮寺へおいでになり、多聞兵衛殿の死骸を掘り出し、その左右の胸を調べ、唐寺の謎をお解き下さいまし
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
京都(みやこ)で聞えている薬師(くすし)の店の主(あるじ)だと云った。妙心寺のお書付も所持しているし、授翁和尚(じゅおうおしょう)もよく存じ上げている。
日本名婦伝:大楠公夫人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ナニ京都(みやこ)? おおさようか。京都は帝京(ていきょう)、天子在(いま)す処、この信濃からは遠く離れておる。しかしよもやただ一人で京都から参ったのではあるまいな」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「旅商人(たびあきゅうど)が、堀井弥太では、おかしかろう。——一年に一度ずつ京都(みやこ)へ顧客(とくい)廻りに来る、奥州者の砂金売(かねう)り吉次(きちじ)とは、実は、この弥太の、ふたつ名前だ」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……お哀傷(なげき)はさることながら、御赦免(ごしゃめん)の天恩を浴(あ)み、おなつかしい京都(みやこ)の土をお踏み遊ばしてからおかくれなされたことが、せめてものことでござりました」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの人達は京都(みやこ)に住む! 賑やかな明るい派手やかな京都に! そうしてそこでお暮らしになる。
血ぬられた懐刀 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
京都(みやこ)へ出た折は、一度訪ねて、祖先の供養を営んだことがある、とか聞いてもいたし——またそんな古いことが知れないまでも、そういう有縁(うえん)の地に立って、時には
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「産まれは京都(みやこ)、名は水藻(みずも)、恐ろしい人買(ひとか)いにさらわれまして……」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「いよいよ今夜のお立ちだそうでございますなあ。長いご逗留にも、なんのおかまいも申しあげませんで。……どうぞこれにお懲(こ)りなく、また京都(みやこ)へお越しの折にはぜひとも」
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山を越え、河を渡り、どうして京都(みやこ)へ行かれましょう。一杯になった壺の涙を、湖水の中へ捨てました。と琵琶湖の水量(みずかさ)が、一時に増したと申します。で小舟はユラユラと、沖へ出かけて行きました
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
戦(いくさ)のような騒ぎになるのじゃないかときょうの京都(みやこ)は、その噂で持ちきりなのだ。
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「京都(みやこ)の産まれでございます」
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その杜鵑管という笛は、先おととしの事、まだ彼女の父が壮健で、近国の乱も小康を得ていた折、京都(みやこ)へ上洛(のぼ)って、清水へ詣った時に、稀〻(たまたま)一度父の手に入ったことのある品なのである。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
奥州から京都(みやこ)を股にかけてみて、吉次は世の中で怖いという人間に出会ったことがないと人にも常に語っている。——けれど今、その面魂を見せたら即座に殺されることは分っていたから
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この鞍馬からおよそ三里という京都(みやこ)の灯が、ポチと三つ四つ見えた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そうした京都(みやこ)へ来て、藤吉郎はまた、その眼に見、耳に聞いた。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どんな状況ですか、近頃の京都(みやこ)の有様は?」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「京都(みやこ)も変ったなあ」
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)