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不態
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ぶざま
ふりがな文庫
“
不態
(
ぶざま
)” の例文
最初の一瞥では、この前とすこし身丈がちがうようであった。遠目にも猛々しい体躯で、
不態
(
ぶざま
)
なほど肩幅が張りだし、猪首の坐りぐあいも妙である。
うすゆき抄
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
客間の隅に胡桃材のずんぐりした
書物卓
(
デスク
)
が据えてあるが、
不態
(
ぶざま
)
な四本脚で立っている恰好がまったく熊そっくりだ。
死せる魂:01 または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
その事務的な表情を見ては、さすがに豹一は続いて言葉が出ず、いきなり逃げだして、われながら
不態
(
ぶざま
)
だった。
雨
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
「と云うことが云えるなら、俺の方にだって
云分
(
いいぶん
)
はある。人形はお前へ渡したはずだ、あの時サッサと逃げ帰ったら、こんな
不態
(
ぶざま
)
には逢わなかったはずだ」
南蛮秘話森右近丸
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
一
體
(
たい
)
日本
(
にほん
)
の
婦
(
をんな
)
の足と
來
(
く
)
たら、周三
等
(
ら
)
の
所謂
(
いはゆる
)
大根
(
だいこん
)
で、
不恰好
(
ぶかつかう
)
に
短
(
みぢか
)
いけれども、お房の足はすツと長い、
從
(
したが
)
ツて
背
(
せい
)
も
高
(
たか
)
かツたが、と謂ツて
不態
(
ぶざま
)
な
大柄
(
おほがら
)
ではなかツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
彼
(
かれ
)
の
容貌
(
ようぼう
)
はぎすぎすして、どこか
百姓染
(
ひゃくしょうじ
)
みて、
頤鬚
(
あごひげ
)
から、べッそりした
髪
(
かみ
)
、ぎごちない
不態
(
ぶざま
)
な
恰好
(
かっこう
)
は、まるで
大食
(
たいしょく
)
の、
呑抜
(
のみぬけ
)
の、
頑固
(
がんこ
)
な
街道端
(
かいどうばた
)
の
料理屋
(
りょうりや
)
なんどの
主人
(
しゅじん
)
のようで
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
彼
(
かれ
)
の
容貌
(
ようばう
)
はぎす/\して、
何處
(
どこ
)
か
百姓染
(
ひやくしやうじ
)
みて、
※鬚
(
あごひげ
)
から、ベツそりした
髮
(
かみ
)
、ぎごちない
不態
(
ぶざま
)
な
恰好
(
かつかう
)
は、
宛然
(
まるで
)
大食
(
たいしよく
)
の、
呑※
(
のみぬけ
)
の、
頑固
(
ぐわんこ
)
な
街道端
(
かいだうばた
)
の
料理屋
(
れうりや
)
なんどの
主人
(
しゆじん
)
のやうで、
素氣無
(
そつけな
)
い
顏
(
かほ
)
には
青筋
(
あをすぢ
)
が
顯
(
あらは
)
れ
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「さて呼び止めて調べてみて、もし印籠がなかろうものなら、引っ込みのつかない
不態
(
ぶざま
)
となる。それにさ、疑いというようなものは、むやみと人にかけるものではない。困った困った困ったことになったぞ」
娘煙術師
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
不
常用漢字
小4
部首:⼀
4画
態
常用漢字
小5
部首:⼼
14画
“不”で始まる語句
不可
不思議
不憫
不図
不味
不審
不埒
不幸
不愍
不相変