“みが”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミガ
語句割合
68.5%
26.2%
2.0%
0.8%
化粧0.4%
琢磨0.4%
0.4%
0.4%
身代0.4%
身軽0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
湯呑みは、長い間使わずにほうってある。すると、女中のオノリイヌが、その中へ、ランプの金具をみがく赤いみがき砂をれてしまった。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
梅水は、以前築地一流の本懐石、江戸前の料理人が庖丁をびさせない腕をみがいて、吸ものの運びにも女中のすそさばきをにらんだ割烹かっぽう
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
懇ろに宝石の韻をちりばめた、純金属の格子細工のやうに、みがきあげたわたくしのうたで、おんみの御頭おつむりの為に、大宝冠を造るでござりませう。
みがいたら瑳いたゞけに光るなり、性根玉でも何の玉でも」と書くと、いつの間に誰か書きえて、「光るかの蒟蒻玉こんにゃくだまときん玉と、こんな歌よむ性根玉でも」とあったと『一話一言』で読んだ。
化粧みがきぬいて、盛装して——女の外出は浮いた感傷に酔っている、それを、掻き乱された気がしたのであろう。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
らざる智慧を趙温ちょうおんに附けられたおかげには、すきだのくわだの見るも賤しい心地がせられ、水盃をも仕兼ねない父母の手許てもとを離れて、玉でもないものを東京へ琢磨みがきに出た当座は
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
我朝はいふに及ばず、天竺てんぢく震旦しんたんにも是程さほどの法滅有るべしともおぼえず、優填うてん大王の紫磨金しまごんみがき、毘首羯摩びしゆかつま赤栴檀しやくせんだんきざみしも、わづかに等身の御仏なり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
汝のうその南山の竹に矢の羽をつけやじりを付けてこれをみがいたならば、ただに犀革を通すのみではあるまいに、と孔子に言われた時、愛すべき単純な若者は返す言葉にきゅうした。
弟子 (新字新仮名) / 中島敦(著)
が、まもなく、新吉しんきちがきえちゃんの身代みがわりになってげいをやったのだと知ると、どこまでも意地悪いじわるでつむじ曲がりの団長は、こんどはそのことを怒り出しました。
曲馬団の「トッテンカン」 (新字新仮名) / 下村千秋(著)
一週間ののち、少女はまた飛び立つような身軽みがるさとうれしさとに輝く盛夏の日光を、限りなく身一っぱいに浴することが出来た。彼女の肉体も感情もすべてが新らしく力強くなったように思われた。
咲いてゆく花 (新字新仮名) / 素木しづ(著)