“ふしょうぶしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不承不承62.2%
不精無精8.9%
不承不精4.4%
不承無承4.4%
不精不精4.4%
不勝無性2.2%
不性無性2.2%
不性無承2.2%
不承々々2.2%
不承無性2.2%
不精々々2.2%
不精無性2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老番頭の太兵衛たへえもどうすることも出来ません。不承不承ふしょうぶしょう下男に言い付けて、奉公人の部屋から、古い竹行李たけごうりを一つ持って来させました。
私の目がみんなの方に向くと喰い肥った方の馭者が、大きく欠伸あくびして、さも不精無精ふしょうぶしょう
遠野へ (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
宗像博士も不承不精ふしょうぶしょうに着席した。
悪魔の紋章 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
まつろう不承無承ふしょうぶしょうに、雨戸あまど心張棒しんばりぼうをかうと、九しゃくけんうちなかふたた元通もとどおりのよる世界せかいかわってった。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
魂の方では驚かなくっちゃならない。また実際驚いた。驚いたには違いないが、今まであやふやに不精不精ふしょうぶしょう徘徊はいかいしていた惰性を一変してきっとなるには、多少の時間がかかる。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
妻君が仲にいりしきりにお登和嬢を説きければ嬢も詮方なく「それでは戴きましょう、ありがとうございます」と不勝無性ふしょうぶしょうに受けて脇へ置きしまま中の品を見んともせず。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
馬がいばりをする時だけ彼れは不性無性ふしょうぶしょうたちどまった。妻はその暇にようやく追いついてせなかの荷をゆすり上げながら溜息をついた。馬が溺りをすますと二人はまた黙って歩き出した。
カインの末裔 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
老女は溜息いて不承々々ふしょうぶしょう供物くもつを片づけ、しばらくためらっていたが、遂にぶらぶら歩き出した。
(新字新仮名) / 魯迅(著)
母は不承無性ふしょうぶしょう太織ふとおりの蒲団ふとんを畳みながら「お父さんはお前が帰って来たので、急に気が強くおなりなんだよ」といった。わたくしには父の挙動がさして虚勢を張っているようにも思えなかった。
こころ (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それを読もうと受け合ったのは、頼まれて不精々々ふしょうぶしょうに受け合ったのである。
あそび (新字新仮名) / 森鴎外(著)
父は不精無性ふしょうぶしょうに、とうとう何枚かの小判を彼らの前に並べた。
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)