“とうせい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
当世19.0%
濤声19.0%
陶製14.3%
籐製9.5%
踏青9.5%
偸生4.8%
冬晴4.8%
唐制4.8%
東征4.8%
洮西4.8%
登躋4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
なんでも、当世とうせいのことよりか、むかしのことがきで、ふるほんいてあることをしんずるというふうでした。そして、いつも、ふちふとおおきな眼鏡めがねをかけていました。
幸福の鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
半夜、眠れぬままに、遥かの濤声とうせいに耳をすましていると、真蒼な潮流とさわやかな貿易風との間で自分の見て来た様々の人間の姿どもが、次から次へと限無く浮かんで来る。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
ハックニー馬[※1]のしっぽのような、巫戯ふざけたやなぎ並木なみき陶製とうせいの白い空との下を、みじめなたびのガドルフは、力いっぱい、朝からつづけて歩いておりました。
ガドルフの百合 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
○台南市顔水竜氏宅にてタイ国の籐製とうせい蹴毬けまりを見る
台湾の民芸について (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
踏青とうせいや古き石階あるばかり
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
あはれむべき利己の精神によつて偸生とうせいする人間を覚醒して、物類相愛の妙理を観ぜしめ、人類相互の関係を悟らしむるもの、宗教の力にあらずして何ぞや。
情熱 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
いわゆる唐制とうせい採択という意識した大改革以外にも、さまで人を驚かさざりし色々の省略と追加があったことが、そんなはずはないという律儀りちぎな断定を超越して、次々と注意せずにはいられなくなった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
遠いむかし——武神ぶしん日本武尊やまとたけるのみこと東征とうせいのお帰りに、地鎮じちんとして鉄甲てっこうけておかれたというその神地しんちは、いま、えんばかりな紅葉もみじのまッさかりだ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
維は、十八年八月、魏の王経おうけい洮西とうせいに戦って、久しぶりの大戦果をあげた。この時の殲滅せんめつには、魏兵万余人を斬り尽して、洮西の山河をほとんどくれないにしたといわれている。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
自分単独の力で人がまだ行っていない山へ登躋とうせいして、それに自分の記文と写真を載せたということは、生来はじめてであるから法螺ほらでも自慢でもないが
平ヶ岳登攀記 (新字新仮名) / 高頭仁兵衛(著)