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そのぶん
太史公曰く、
余、
司馬の
兵法を
讀むに、
(三六)閎廓深遠にして、
(三七)三
代の
征伐と
雖も、
未だ
其義を
竟す※
能はず、
其文の
如きは、
亦(三八)少しく
襃せり。
是は
怪しからん、
無礼至極の
奴だ、
何と
心得て
居る、
是ほどの
名作の詩を、詩になつて
居らんとは
案外の
何うも
失敬な事を
申す
奴だ、
其分には
捨置かん、
入牢申附ける。
述我が家へ立歸りしに
其夜の中に
夷子棚へ
上置し二百兩の
金見えざればお
常忠八も
狼狽たる
體にて主人へ
斯と申けるにぞ
庄三郎は大いに
驚き
周章其分には
捨置難しと
直樣加賀屋長兵衞方へ
行右の
譯を