“そのこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
其子52.2%
其児17.4%
園子17.4%
曾能子4.3%
其娘4.3%
其兒4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
無論誠吾がぢかに逢つたのではないが、さいに云ひけてことわらした。夫でも其子そのこは期日迄に国へ帰つて差支なく検査をましてゐる。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ある夏此児このこが両親と避暑に余処よそへ行つて居升たが、近処に美事な大きい湖水があるので、父は小舟を借りては其児そのこの母と其児を載せ、うららかなる日や
鼻で鱒を釣つた話(実事) (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
結婚後に生れた長男の求太郎きゅうたろうは、もう九歳にもなり、長女の雪子は十二。次女の園子そのこは三ツ。「一姫二太郎」という順に、人にも羨まれるような子持でもあった。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
約之と優善とは榛軒のぢよかえと同庚で、若し大正丁巳までながらへてゐたら、今の曾能子そのこ刀自と倶に、八十三歳になつてゐる筈である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
榛軒の継室飯田氏志保しほの始て生む所で、初め名をかえと命ぜられた。即ち大正丁巳に至つて八十三歳の寿を保つてゐる曾能子そのこ刀自である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
『それで學課がくくわこと澤山たくさんだ』とグリフォンは决然きつぱりつて、『なに遊戯いうぎについて其娘そのこはなしてやれ』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
れのあたまねよ!』さもなければ『其娘そのこあたまねよ!』と一におさけびになりました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
めし其方そのはう妻女さいぢよちかき頃安産あんざんいたせしと聞及ぶしかるに間もなく其兒そのこ相果あひはてしよし其方は男子なんしの事なれば左程さほどにも思ふまじけれども妻女さいぢよは定めてふところさびしくも思ふべしさいはひこの度出生しゆつしやうせし徳太郎はが爲には四十二の二ツ子なりよつ我手元わがてもとにて養育やういく致し難し不便ふびんには思へども捨子すてごにいたさんと思ふなりそのはう取上とりあげ妻女の乳を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)