“せんぽう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:センポウ
語句割合
先鋒53.8%
先方25.0%
戦袍13.8%
尖峰2.5%
占方1.3%
懺法1.3%
煎法1.3%
銛砲1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
会桑二藩の兵の伏見に駐屯ちゅうとんするものを大阪に引揚げしめん事を説いたが、事既に遅く東西両軍の先鋒せんぽうは早くも砲火を交るに至った。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
それから早速さっそくひとたのんで、だんだん先方せんぽう身元みもとしらべてると、生憎あいにくおとこほう一人ひとり息子むすこで、とても養子ようしにはかれない身分みぶんなのでした。
漢語の所謂いわゆる戦袍せんぽうで、斎藤実盛の涙ぐましい談を遺したのも其の鎧直垂に就いてである。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
鶴見の山背やませを越える頃になると由布の峰がポカリと現れはじめた。豊後ぶんご富士の称があるだけあってその尖峰せんぽうが人の目をひく。
別府温泉 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
これを一種の占方せんぽうのように考える風は今も処々の田舎にあり、またあるいはあの囀りの言葉がもしわかるものならば、必ず意外の智慧ちえであったろうという想像は
と言って、源氏は屏風びょうぶをもとのように直して去った。もう明け方になっていた。法華ほっけ三昧ざんまいを行なう堂の尊い懺法せんぽうの声が山おろしの音に混じり、滝がそれらと和する響きを作っているのである。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「どうもお相伴を難有ありがとうございますよ。」とむこうへ坐ったのは、遣手やりてが老いたりという面構つらがまえ目肉めじしが落ちたのに美しく歯を染めている、胡麻塩天窓ごましおあたま、これが秘薬の服方のみかた煎法せんぽう堕胎おろした後始末
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ダーン……早くも釧路丸の船首には、銛砲せんぽうが白煙を上げた。東屋氏が合図をした。隼丸は矢のように走りだした。
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)