“じじん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ジジン
語句割合
時人50.0%
自刃23.8%
自尽9.5%
侍人2.4%
慈仁2.4%
耳塵2.4%
自儘2.4%
自刄2.4%
自燼2.4%
至仁2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いかにそれが気味のわるい飛石にしろ!——こういうとヴェルツは、その「自画像」に記して時人じじんに示した著名な文句を、そのまま繰り返すに相違ない。
踊る地平線:04 虹を渡る日 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
甚太夫はさすがに仰天ぎょうてんしながら、ともかくもその遺書を開いて見た。遺書には敵の消息と自刃じじん仔細しさいとがしたためてあった。
或敵打の話 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
一番目「楼門五三桐さんもんごさんのきり」は五幕に分る。宋蘇卿明そうそけいみん真宗しんそうの命に此村大炊之助このむらおおいのすけと名乗り、奴矢田平やだへいと共に真柴久次ましばひさつぐに仕へ、不軌ふきを謀りしが、事あらわれて自尽じじんす。
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
万章問いて曰く、或るひとう、孔子えいに於ては癰疽ようそやどとし、せいに於ては侍人じじん瘠環せきかんやどとせりと、これ有りしや。孟子曰く、否、然らざるなり、事を好む者これをつくれるなり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
止めしにや息のえたるにおどろきつゝ種々しゆ/″\介抱かいはうなしけれ共蘇生よみがへ容子ようすなく暫時ざんじつめたくなり候まゝ當御奉行所へ御訴へ申上候儀に御座候と申立ければ慈仁じじん無類むるゐの大岡殿ゆゑたちまち久八の廉直れんちよくなるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わたくしたちの耳塵じじんを払って鳴り響き、典麗高華な色彩や姿態が、鷹揚に微妙に動作いたします。
「草紙洗」を描いて (新字新仮名) / 上村松園(著)
我輩はあくまで社会的共同生活を愛するが故に、彼の如き利己的なる乱倫なる自儘じじん主義を排する。
現代の婦人に告ぐ (新字新仮名) / 大隈重信(著)
表沙汰とならばお身は申すに及はず、お紋の方のお名にもかかわろうと思うて、溝口豊後、かく密々に自刄じじんすすめに参ったのじゃ。わるうは計らぬわ。いさぎよう切腹さっしゃい
自燼じじんし、当陽に惨敗し、危うく虎口をのがれたばかりではないか。その口で、曹操如きは怖るるに足らんというのは、ちとおかしい。耳をおおうて鈴を盗むのたぐい
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
維昔むかし天孫豊葦原を鎮め給いしより、文化東漸とうぜんし、今や北海辺隅へんぐうに至る迄億兆ひとしく至仁じじん皇沢こうたくに浴せざるものなし。我が一家亦世々其恵を受け、祖先の勤功と父母の労苦とに由り今日あるを致せり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)