“じしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
治承36.4%
自称12.1%
侍妾9.1%
時鐘9.1%
時粧6.1%
自性6.1%
自笑6.1%
自証6.1%
侍将3.0%
時尚3.0%
時正3.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おれがこの島へ流されたのは、治承じしょう元年七月の始じゃ。おれは一度も成親なりちかきょうと、天下なぞを計った覚えはない。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
と、頓馬とんまな声を出して、初めてうしろに気がつくと、笠を縁がわへ押ッぽり出し、紺合羽こんがっぱの片袖を撥ねて、きせるのがん首で無断に座敷の煙草盆たばこぼんを引きよせている自称じしょう珍客様。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ペレニウスの侍妾じしょうアギナという賢明な女のために、事は未前に発覚して総督ペレニウスは、己の身の危険をおもんぱかって一夜暗に乗じて、オスチアの港から一族郎党、侍臣から寵姫
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
それは時計の時鐘じしょうが、九時を打つ五分前に、器械から外れた音であった。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
個性を活かそうとする者は、自性じしょうに執してはならぬ。自己を越え得る場合にのみ、自己は真に活きるであろう。そうして自己に立つ時自己に病み、自己に終る時自己に死すであろう。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
泣く/\もひつぎを出だす暮の月 自笑じしょう
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
もしこの孫六のやすりを手がけるきょうまですすんだならば彼こそはその箱の中の指書ししょを見て、ひいてはそれより、二刀の柄から水火秘文状を掘り出しても差支えのない人物であることを自証じしょうするものだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
恩義もあるし、同宗のよしみもあるし、などと口のなかで繰り返している。それを見て、侍将じしょうのひとり劉巴りゅうはあざな子初ししょというものが
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その書は随時世人せいじんを啓発した功はあるにしても、おおむね時尚じしょうを追う書估しょこ誅求ちゅうきゅうに応じて筆を走らせたものである。保さんの精力は徒費せられたといわざることを得ない。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
そこで暦を見るに、彼岸は春二月のせつより十一日目にいり七日の間を彼岸という、昼夜とも長短なく、さむからず、あつからざる故時正じしょうといえり。彼岸仏参し、施しをなし、善根ぜんこんをすべしとある。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)