侍妾じしょう)” の例文
かずある侍妾じしょうのうちに姜氏きょうしといううるわしい女があって、特に太祖の恩寵を蒙っていたので、それをねたむものが彼女に不貞のおこないがあると言い触らした。
雪女 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
ペレニウスの侍妾じしょうアギナという賢明な女のために、事は未前に発覚して総督ペレニウスは、己の身の危険をおもんぱかって一夜暗に乗じて、オスチアの港から一族郎党、侍臣から寵姫
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
そうかといって他の侍妾じしょうらといっしょに女房並みに待遇しては自分の本意にそむくなどと思われて心を苦しめていたが、当分は山荘へこのまま隠しておこうと思うようになった。
源氏物語:52 東屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)