“けんかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
顕官41.2%
堅艦11.8%
剣環11.8%
県監11.8%
建艦5.9%
権奸5.9%
県官5.9%
顕観5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
退けられた大物の顕官けんかんや一派の学究などから、批判めいた声は町へコソコソ洩れてゆくが、吉宗の眼から見ても、社会がよくなったとは少しも見えない。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あかつきの光にうき出してくる山のような堅艦けんかん! 六十門の十五サンチ砲はいまにも火を吹きそうな恰好でぐっと砲口を天に向け、霧のながれにつつまれた前檣まえほばしらやぐらは、見るからに堂々としていかめしい。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
すると、突然、列座のなかほどで、剣環けんかんが鳴ったと思うと
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
牧之ぼくし老人は越後ゑちご聞人ぶんじんなり。かつて貞介朴実ていかいぼくじつもつてきこえ、しば/\県監けんかん褒賞はうしやうはいして氏の国称こくしようゆるさる。生計せいけい余暇よか風雅ふうがを以四方にまじはる。余が亡兄ぼうけい醒斎せいさい(京伝の別号)をう鴻書こうしよともなりしゆゑ、またこれぐ。
では、余もこれから検分けんぶんのために出掛けよう。おいシモン。建艦けんかん委員を非常呼集ひじょうこしゅうして、試験場へくりだすようにそういえ。それから主力艦インディアナとマサチュセッツとを
大統領は大きくうなずき、傍にいる建艦けんかん委員の誰かの腕をつかんでゆすぶり
がん到りてかえって燕王の機略威武の服するところとなり、帰って燕王の語ちょくにして意まことなるを奏し、皇上権奸けんかんちゅうし、天下の兵を散じたまわば、臣単騎たんき闕下けっかに至らんと、云える燕王の語を奏す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
九十一歳になる彼の父は、若い頃は村吏そんり県官けんかんとして農政には深い趣味と経験を有って居る。其子の家に滞留中此田川のくろを歩いて、熟々つくづくと水を眺め、喟然きぜんとして「仁水じんすいなあ」と嘆じた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
邪吏じゃりらし、年税の過少をただすなど、あらゆる政治にも心をそそいだので、都市地方を問わず、今やこの国こそ、楽土安民の相を、地上に顕観けんかんしたものと、上下徳をたたえない者はなかった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)