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顕官
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けんかん
ふりがな文庫
“
顕官
(
けんかん
)” の例文
古屋島という名は昔の武者にでもありそうだし、明治維新後の
顕官
(
けんかん
)
の姓名にもありそうだが、七兵衛さんというと大変心安だてにきこえる。
旧聞日本橋:06 古屋島七兵衛
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
退けられた大物の
顕官
(
けんかん
)
や一派の学究などから、批判めいた声は町へコソコソ洩れてゆくが、吉宗の眼から見ても、社会がよくなったとは少しも見えない。
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
また
百姓
(
ひゃくしょう
)
の
輩
(
はい
)
は
地租改正
(
ちそかいせい
)
のために
竹槍
(
ちくそう
)
席旗
(
せきき
)
の
暴動
(
ぼうどう
)
を
醸
(
かも
)
したるその
余炎
(
よえん
)
未
(
いま
)
だ
収
(
おさ
)
まらず、
況
(
いわ
)
んや現に政府の
顕官
(
けんかん
)
中にも
竊
(
ひそか
)
に不平士族と
気脈
(
きみゃく
)
を通じて、
蕭牆
(
しょうしょう
)
の
辺
(
へん
)
に
乱
(
らん
)
を
企
(
くわだ
)
てたる者さえなきに非ず。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
恬
(
てん
)
として既往を忘れたふりのできる
顕官
(
けんかん
)
連や、彼らの
諂諛
(
てんゆ
)
を見破るほどに
聡明
(
そうめい
)
ではありながらなお真実に耳を傾けることを
嫌
(
きら
)
う君主が、この男には不思議に思われた。いや、不思議ではない。
李陵
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
これは当時石川県のある
顕官
(
けんかん
)
の令夫人、以前は
某
(
なにがし
)
と云う一時富山の裁判長だった人の令嬢で、その頃この峠を越えて金沢へ出て、女学校に通っていたのが、お綾と云う、ある
蒔絵師
(
まきえし
)
の娘と一つ学校で
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
芸妓の鼻息はあらくなって、
真面目
(
まじめ
)
な子女は眼下に見下され、要路の
顕官
(
けんかん
)
貴紳
(
きしん
)
、紳商は友達のように見なされた。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
この七月十五日、朝廷最高の
顕官
(
けんかん
)
蔡
(
さい
)
大臣のもとへ、その人の誕生祝いとして、
値
(
あたい
)
十万貫におよぶ金銀
珠宝
(
しゅほう
)
が
北京
(
ほっけい
)
からひそかに送りだされる。——贈りぬしは北京の
大名府
(
だいみょうふ
)
に君臨する梁中書夫妻。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“顕官”の意味
《名詞》
地位、身分が高い官職。高官。
(出典:Wiktionary)
顕
常用漢字
中学
部首:⾴
18画
官
常用漢字
小4
部首:⼧
8画
“顕官”で始まる語句
顕官連