“かほう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
果報32.4%
家宝23.5%
過褒11.8%
下方8.8%
加封5.9%
加俸2.9%
嘉保2.9%
火法2.9%
窩棚2.9%
苛法2.9%
遐方2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「されば、恵心えしん御房ごぼうも、念仏読経四威儀しいぎを破る事なかれと仰せられた。翁の果報かほうは、やがて御房の堕獄だごくの悪趣と思召され、向後こうごは……」
道祖問答 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ぽうには、いままでの金持かねもちが貧乏びんぼうして、着物きものるやら、家宝かほうるというふうで、まちにも、幾軒いくけんか、こっとうてんができたのだよ。新興成金しんこうなりきんあてにね。
太陽と星の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それらの人たちはことごとく、前述のこの人への私の言葉の過褒かほうにあらざることを、即座に首肯してくれるだろう。
随筆 寄席風俗 (新字新仮名) / 正岡容(著)
それには、ひとっていて、下方かほうにたむろしている敵軍てきぐんのようすを偵察ていさつしていたのであります。すると、これを射落おとそうと、てき騎兵きへい軽気球けいききゅうがけて、発砲はっぽうしていました。
おばあさんとツェッペリン (新字新仮名) / 小川未明(著)
徳川家康には、駿河するが加封かほう
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは、嘉保かほう二年の事であるが、美濃守みののかみ義綱よしつなという男が、叡山の僧であった円応を殺した事件があった。
しかし、これとて、その釉薬ゆうやく築窯ちくよう火法かほう、みな厳秘げんぴらすまじきものとなって、洩らしたものははりつけおきてである。
増長天王 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なんでも黒溝台こっこうだいの戦争の済んだ跡で、奉天攻撃はまだ始まらなかった頃だったそうだ。なんとか窩棚かほうと云う村に、小川君は宿舎を割り当てられていたのだ。
鼠坂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
奨励の苛法かほう そういうむつかしい修辞学を教えるのですからなかなか子供には堪えられない。ことに暗誦が主でその暗誦の文字もむつかしい。ですから容易に覚えられない。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
然れども祖法の厳なることかくの如し。むを得ざる所以ゆえん、請う、これを諒せよ。礼物を恵せらるるに至っては、また辞すべき所在り。然り而して厚意の寓する所、遐方かほうより送致す。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)