“黒溝台”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こくこうだい66.7%
こっこうだい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
長男の浩一は、過る日露の役に第五聨隊に従つて、黒溝台こくこうだいの悪戦に壮烈な戦死を遂げた。——これが静子の悲哀かなしみである。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
長兄は秋田の第十七聯隊から出征し、黒溝台こくこうだいから奉天ほうてんの方に転戦してそこで負傷した。その頃は、あの村では誰彼だれかれが戦死した。この村では誰彼が負傷したといふうはさが毎日のやうにあつた。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
なんでも黒溝台こっこうだいの戦争の済んだ跡で、奉天攻撃はまだ始まらなかった頃だったそうだ。なんとか窩棚かほうと云う村に、小川君は宿舎を割り当てられていたのだ。
鼠坂 (新字新仮名) / 森鴎外(著)