“かきみだ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掻乱62.5%
攪乱20.8%
掻亂4.2%
掻攪4.2%
擾乱4.2%
攪亂4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
倒れながらきっとそのおもてを上げると、翼で群蝶を掻乱かきみだして、白いけぶりの立つ中で、鷲はさっと舞い上るのを、血走った目にみつめながら少年はと立った。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
声をかけて置いて、じっと聞き耳を立てたが、吾声わがこえ攪乱かきみだした雑木山の静寂せいじゃくはもとにえって、落葉おちば一つがさとも云わぬ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
さらつもりつゝある大粒おほつぶゆききたからなゝめ空間くうかん掻亂かきみだしてんでる。おつぎは少時しばしすくんだ。大粒おほつぶゆきげつゝちる北風きたかぜがごつとさむさをあふつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
何でも熱海を掻攪かきみだして、一時ひときりお遊びになりましたものと見えます。
わか紫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おだやかな僕の心は急に擾乱かきみだされ、僕はほとんど父の真意を知るに苦しみ、返書を出して責めて今一年、卒業の日までこのままに仕て置いてもらおうかと思いましたが、思い返して直ぐ上京しました。
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
それが日を經る、月を越すに從つて段々と重くこまやかになつて、頭の中を攪亂かきみだし引つ括めやうとする。軈がて周三は、此の考に取ツ付いてゐるのが苦しくなつて來た。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)