“えんすい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
円錐42.9%
猿雖28.6%
圓錐7.1%
涎垂7.1%
淵酔7.1%
烟水7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると念力ねんりきの通じたように、見る見る島の影が浮び出した。中央に一座の山の聳えた、円錐えんすいに近い島の影である。しかし大体の輪郭りんかくのほかは生憎あいにく何もはっきりとは見えない。
不思議な島 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
こゝもとはおもふ便たより須磨すまの浦 猿雖えんすい
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
著者ちよしや事件じけんがあつて二月にがつのち其場所そのばしよ見學けんがくしたが、土砂とさ圓錐えんすい痕跡こんせき其時そのときまでもることが出來できた。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
かくいてはいてはみすること五六回ごろつかいにして次第しだいおとろつひんでしまつた。あとには所々ところ/″\ちひさな土砂とさ圓錐えんすいのこし、裂口さけぐち大抵たいていふさがつてたゞほそせんのこしたのみである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
また実隆はかつて兼載から、信実の真跡と称する沽却物の人丸影像を示されて、大いにこれに涎垂えんすいしたこともある。
いわゆる稲実斎屋の所在が不明になり、致斎ちさい三日の間からすでに殿中の淵酔えんすいが慣例として行われた。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
判るさ、おいらはこれでも、漢詩の平仄しろくろを並べたことがあらあ、酔うて危欄きらんれば夜色やしょくかすかなり、烟水えんすい蒼茫そうぼうとして舟を見ず、どうだい、今でも韻字の本がありゃ、詩ぐらいは作れるぞ
春心 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)