“高尾(たかを)” の例文
扨(さ)て、芬(ぷん)と薫(かを)りの高(たか)い抽斗(ひきだし)から、高尾(たかを)、薄雲(うすぐも)と云(い)ふ一粒選(ひとつぶえり)の處(ところ)を出(だ)して、ずらりと並(なら)べて見(み)せると、件(くだん)の少年(せうねん)鷹揚(おうやう)に視(み)て居(ゐ)たが
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
何(なん)の商買(しようばい)などがおありなさらう、そんなのでは無(な)いと言(い)ひながら蒲團(ふとん)の上(うへ)に乘(の)せて置(お)きし紙入(かみい)れを取(とり)あげて、お相方(あいかた)の高尾(たかを)にこれをばお預(あづ)けなされまし
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
關東(かんとう)では日光(につこう)や鹽原(しほばら)、關西(かんさい)では京都(きようと)の嵐山(あらしやま)、高尾(たかを)などは有名(ゆうめい)なものです。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
私が大礼(たいれい)に参列するために京都へ立たうとしてゐる時であつた。私の加盟してゐる某社の雑誌が来たので、忙しい中にざつと目を通した。すると仙台に高尾(たかを)の後裔(こうえい)がゐると云ふ話が出てゐるのを見た。
椙原品 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
で、高尾(たかを)、薄雲(うすぐも)、芳野(よしの)など云(い)ふ絶世(ぜつせい)の美人(びじん)の身代金(みのしろきん)、即(すなは)ち人參(にんじん)一兩(いちりやう)の値(あたひ)は、名高(なだか)い遊女(おいらん)一人(いちにん)に相當(さうたう)するのであるから、蓋(けだ)し容易(ようい)なわけのものではない。
人参 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)