トップ
>
馬鹿囃子
>
ばかばやし
ふりがな文庫
“
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)” の例文
東京に居た弥之助は町のお祭を歩いて、それまでは
提灯
(
ちょうちん
)
であった
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
の屋台に電燈が点けられたのを見て劃期的に感心した
百姓弥之助の話:01 第一冊 植民地の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
どこかで、
汐干船
(
しおひぶね
)
の
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
が聞こえる。春風は、景気のよい馬鹿囃子のチャンギリの
音
(
ね
)
をつつんで、庄次郎の首すじを吹いた。
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
元は三河島の
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
に入っていたという清吉、いつの間にやら三輪の万七の子分になって、事ごとにガラッ八の向うを張っている岡っ引でした。
銭形平次捕物控:095 南蛮仏
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
わたくしはこの説に
左袒
(
さたん
)
しているのであるが、近年神楽や
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
もすっかりすたれて、お亀やひょっとこの仮面も
玩具屋
(
おもちゃや
)
の店頭には見られぬようになった。
仮寐の夢
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
このあいだはとうとう降参して、もう
歌
(
うた
)
はやめる、その代り何か楽器を習おうと言いだしたところが、
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
をお習いなさらないかと勧めた者があってね。大笑いさ
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
深夜にいろいろの物音がきこえて、所在を尋ねると転々するというのは、広島で昔評判したバタバタの怪、または東京でも七不思議の一つに
算
(
かぞ
)
えた本所の
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
の類です。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「
然
(
さう
)
ぢや、
然
(
さう
)
ぢや、はあ
然
(
さう
)
ぢや。はあ
然
(
さう
)
ぢや。」と、
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
に
浮
(
うか
)
れたやうに、よいとこまかして、によいと
突立
(
つツた
)
ち、
腕
(
うで
)
に
抱
(
だ
)
いた
小兒
(
こども
)
の
胸
(
むね
)
へ、
最一
(
もひと
)
つ
頤
(
おとがひ
)
を
壓
(
おさ
)
へに
置
(
お
)
くと、
勢
(
いきほひ
)
必然
(
ひつぜん
)
として
銭湯
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
しよんぼり立つたうしろから
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
(下略)
浅草灯籠
(新字旧仮名)
/
正岡容
(著)
しよんぼり立つたうしろから
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
の一隊を狩集め、なお有志の大連を差加えて小金ヶ原へ乗込み、
都鄙
(
とひ
)
の道俗をアッと言わせようとして、明日あたりはその下検分に
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
金剛寺坂
(
こんごうじざか
)
の
笛熊
(
ふえくま
)
さんというのは、
女髪結
(
おんなかみゆい
)
の亭主で大工の本職を
放擲
(
うっちゃ
)
って
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
の笛ばかり吹いている男であった。
按摩
(
あんま
)
の
休斎
(
きゅうさい
)
は盲目ではないが生付いての
鳥目
(
とりめ
)
であった。
伝通院
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この櫓というのは、道庵先生が
鰡八大尽
(
ぼらはちだいじん
)
に対抗して、
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
を興行するために特に組み上げた櫓の名残りであります。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
無邪気でそしてまたいかにも
下賤
(
げす
)
ばったこれら愚民の習慣は、
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
にひょっとこの踊または
判
(
はん
)
じ
物
(
もの
)
見たような奉納の絵馬の
拙
(
つたな
)
い絵を見るのと同じようにいつも限りなく私の心を慰める。
日和下駄:一名 東京散策記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
それで道庵が
兄哥連
(
あにいれん
)
を
狩催
(
かりもよお
)
して
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
をはじめると、大尽の方では絶世の美人を集めたり、朝鮮の芝居を打ったりして人気を取るのであります。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
とかいったようなものですが、あなた方は、そんな種類の人とは思われないから、世を忍ぶ
謀叛気
(
むほんぎ
)
の方々かと、一時は疑いの心を起しました
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
一方、道庵の方では、
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
が当りに当ったものだから、いよいよいい気になって、このごろでは、道庵も本業の医者をそっちのけにして踊り狂っていました。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
この連中は、
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
をする連中であります。どこから頼んで来たか知れないが、わずかの間にこれだけの馬鹿囃子を集めることは、道庵でなければできないことと思われます。
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
行住座臥
(
ぎょうじゅうざが
)
はなさぬ所の般若の面を脇にかかえて、甲板の上を初めはダクを打って歩いていたが、その足がようやく興に乗じて急になる時分に、帆柱の下で
馬鹿囃子
(
ばかばやし
)
が湧き上りました。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
馬
常用漢字
小2
部首:⾺
10画
鹿
常用漢字
小4
部首:⿅
11画
囃
漢検1級
部首:⼝
21画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“馬鹿囃”で始まる語句
馬鹿囃