トップ
>
顧
>
みかえ
ふりがな文庫
“
顧
(
みかえ
)” の例文
「どうも
文字
(
もじ
)
のようですな。」と、巡査が
顧
(
みかえ
)
ると、忠一は黙って
首肯
(
うなず
)
いたが、
軈
(
やが
)
て
衣兜
(
かくし
)
から手帳を
把出
(
とりだ
)
して、一々これを写し始めた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
華奢
(
きゃしゃ
)
な
洋傘
(
こうもり
)
をパッと
拡
(
ひろ
)
げて、別に紅い顔をするのでもなく薄い唇の固く結ぼれた口もとに、泣くような笑うような一種冷やかな表情を浮べて階壇を登って行ってしもうた、土方はもう
顧
(
みかえ
)
る者もない
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
予は驚きて
顧
(
みかえ
)
りぬ。振返れば女居たり。
清心庵
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
というと、
彼
(
か
)
の老人は静かに
後
(
うしろ
)
を
顧
(
みかえ
)
り
霧陰伊香保湯煙
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「鶏を……。誰に
盗
(
や
)
られたろう。又、銀山の鉱夫の
悪戯
(
いたずら
)
かな。」と、若い主人は少しく眉を
顰
(
ひそ
)
めて、
雇人
(
やといにん
)
の七兵衛
老爺
(
じじい
)
を
顧
(
みかえ
)
った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
▼ もっと見る
七兵衛は憎さげに
顧
(
みかえ
)
った。冬子も
嫉
(
ねた
)
げに顧った。この四つの眼に睨まれたお葉は、相変らず落葉を枕にして、死んだ者のように
横
(
よこた
)
わっていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
はて、不思議と見てゐる
中
(
うち
)
に、彼は
既
(
すで
)
に二
間
(
けん
)
ばかりも歩き出した。私は一種の好奇心に駆られて、
背後
(
うしろ
)
から
其後
(
そのあと
)
を
尾
(
つ
)
けやうと、
跫音
(
あしおと
)
を
偸
(
ぬす
)
んで一歩
蹈
(
ふ
)
み出すや否や、彼は
忽
(
たちま
)
ち
顧
(
みかえ
)
つた。
雨夜の怪談
(新字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“顧”の解説
顧(こ)は、漢姓のひとつ。『百家姓』の93番目。
(出典:Wikipedia)
顧
常用漢字
中学
部首:⾴
21画
“顧”を含む語句
顧盻
顧客
顧眄
回顧
顧慮
振顧
相顧
後顧
一顧
眷顧
右顧左眄
左顧右眄
四顧
愛顧
顧視
贔顧
見顧
顧愷之
右顧
反顧
...