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鎧武者
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よろいむしゃ
ふりがな文庫
“
鎧武者
(
よろいむしゃ
)” の例文
後の城中では
大童
(
おおわらわ
)
の
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
(左団次の渥美五郎)の御注進がある。この鎧武者が敵の軍兵と闘いながら、満祐の前で御注進をする。
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
制しようがなかった、手早く法衣を身に着け、数珠を手に襖を開けて納戸を出ると、ちょうど押入って来た三人の
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
とばったり顔をつき合せた。
荒法師
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
絵巻にある赤鬼青鬼のような
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
なのだ。中でも背の高い一人が女官をとらえて、「……天皇はどこに
御寝
(
ぎょし
)
か。つつみ隠すと、そッ首をぶち落すぞ」
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つまりはその古式を復興して、いま、馬上で
走
(
は
)
せて行った
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
が、つまり八面大王なのだ、あれが中房へ行くと、田村麿の手でつかまります——という。
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
加藤清正
(
かとうきよまさ
)
は
相生町
(
あいおいちょう
)
二丁目の横町に住んでいた。と言ってももちろん
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
ではない。ごく小さい
桶屋
(
おけや
)
だった。しかし主人は標札によれば、加藤清正に違いなかった。
追憶
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
抜いた刀を肩に
担
(
かつ
)
ぎ、ヒラリと庭へ躍り出たが、見れば
庭園
(
にわ
)
の四方八方
蟻
(
あり
)
の這い出る隙間もなく
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
ヒシヒシと取り囲み、高張り
提灯
(
ぢょうちん
)
、
松火
(
まつ
)
、
篝火
(
かがりび
)
、真昼の如く
焔
(
も
)
え光り
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
それだのに、洋画の方には
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
や平安朝風景がない。これも不思議である。
異質触媒作用
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
物音がするので出てみれば、
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
が三百騎、余程あの御所が恐いとみえる。
現代語訳 平家物語:04 第四巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
多分政宗方では物柔らかに其他意無きを示して、書院で
饗応
(
きょうおう
)
でも仕たろうが、
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
を七人も八人も数寄屋に請ずることは出来もせぬことであり、主従の礼を無視するにも当るから、御免
蒙
(
こうむ
)
ったろう。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
箭四郎が見てきた通り、洛中は、大路も
小路
(
こうじ
)
も、
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
と、馬と、弓と
長刀
(
なぎなた
)
とに、
埋
(
うず
)
まっていた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雑兵が三人ほど、ほかにひげをたてた
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
が一人、燭台をひきよせてなにか書いていた。
伝四郎兄妹
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
そのつづらに
巴
(
ともえ
)
の紋がついていることで、そうして、きのうの途中、四道将軍のような
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
がしょって、馬に乗ってまっしぐらに走らせたそれが、このつづらに似ている、いや
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
その時一人の
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
が、雪を蹴立てて走って来たが
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
あやうく
鉄杖
(
てつじょう
)
の二つ
胴
(
どう
)
にされそこなった
佐分利
(
さぶり
)
五郎次、井戸がわから五、六尺とびのいてきッと見れば、
鎧武者
(
よろいむしゃ
)
にはあらず、黒の
染衣
(
せんえ
)
かろやかに、ねずみの
手甲
(
てっこう
)
脚絆
(
きゃはん
)
をつけた骨たくましい
若僧
(
わかそう
)
、いま
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鎧
漢検準1級
部首:⾦
18画
武
常用漢字
小5
部首:⽌
8画
者
常用漢字
小3
部首:⽼
8画
“鎧”で始まる語句
鎧
鎧櫃
鎧戸
鎧扉
鎧通
鎧甲
鎧袖
鎧橋
鎧兜
鎧師