遠國ゑんごく)” の例文
新字:遠国
取出し源兵衞といふ餠屋や有と繰返くりかへし改めしに茗荷屋みやうがや源兵衞と云があり是は近頃遠國ゑんごくより歸し人ときゝ及ぶさだめてこれならんと寶澤にも是由を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
散々さん/″\のおたみ異見いけんすこそめ揚句あげく、そのひとにわかにわかれといふ、おさなきこヽろには失禮ひつれいわがまヽをくみて夫故それゆゑ遠國ゑんごくへでもかれるやうにかなしく
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
遠國ゑんごくやまからすのだといふ模擬まがひおもだいへゴムせいおもてつた下駄げたけてるものもある。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
聞てくれ尋常あたりまへの手紙にては手前も一けん主人あるじ容易よういに出て來る氣遣きづかひはないと思ひしゆゑ我等が謀計はかりごとにて九死一生なりと云てやれば如何に遠國ゑんごくにてもことに寄たら來るべしと思ひての事なりしがかくかほ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)