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過世
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すぐせ
ふりがな文庫
“
過世
(
すぐせ
)” の例文
事のおきてに
違
(
たが
)
ふとて、せめらるゝ事の苦しきも、
過世
(
すぐせ
)
のつみの滅びんと、思ふ心に忍べりと、聞ける
吾身
(
わがみ
)
のいかにして、忍ばるべしや忍ばれん
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
過世
(
すぐせ
)
の深い縁であろう、浅緑の薫のなお
失
(
う
)
せやらぬ橘之助の浴衣を身につけて、
跣足
(
はだし
)
で、亡き人のあとを追った。
葛飾砂子
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
誰れあらん小松殿の嫡男として、名門の跡を繼ぐべき御身なるに、天が下に此山ならで身を寄せ給ふ處なきまでに
零落
(
おちぶ
)
れさせ給ひしは、
過世
(
すぐせ
)
如何なる因縁あればにや。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
見するも
過世
(
すぐせ
)
の
因縁
(
いんえん
)
成
(
なる
)
か不便の者をと
嘆
(
かこ
)
ちしが我から心を鬼になし
道途
(
だうと
)
に迷ふ親の身を
助
(
たす
)
かる
手便
(
てだて
)
は此
乳子
(
ちご
)
を捨るより外に思案なしと我が子の
寢顏
(
ねがほ
)
を打
詠
(
なが
)
め涙ながらに心を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
お
懐
(
なつか
)
しい。
私
(
わたし
)
は
貴下
(
あなた
)
が
七歳
(
なゝつ
)
の
年紀
(
とし
)
、お
傍
(
そば
)
に
居
(
ゐ
)
たお
友達
(
ともだち
)
……
過世
(
すぐせ
)
の
縁
(
えん
)
で、
恋
(
こひ
)
しう
成
(
な
)
り、いつまでも/\、
御一所
(
ごいつしよ
)
にと
思
(
おも
)
ふ
心
(
こゝろ
)
が、
我知
(
われし
)
らず
形
(
かたち
)
に
出
(
で
)
て、
都
(
みやこ
)
の
如月
(
きさらぎ
)
に
雪
(
ゆき
)
の
降
(
ふ
)
る
晩
(
ばん
)
。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
そもや御身と我れ、時を同うして此世に生れしは
過世
(
すぐせ
)
何の
因
(
いん
)
、何の
果
(
くわ
)
ありてぞ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
可懐しさもまるで
過世
(
すぐせ
)
の夢をここに繰返すようなもので、あえて、ここで何等のことを
仕出
(
しいだ
)
したことはないが、天神下はその母親の生れた処だということについてである。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
過
常用漢字
小5
部首:⾡
12画
世
常用漢字
小3
部首:⼀
5画
“過”で始まる語句
過
過失
過去
過日
過般
過言
過敏
過程
過誤
過越