“過世”の読み方と例文
読み方割合
すぐせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
事のおきてにたがふとて、せめらるゝ事の苦しきも、過世すぐせのつみの滅びんと、思ふ心に忍べりと、聞ける吾身わがみのいかにして、忍ばるべしや忍ばれん
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
過世すぐせの深い縁であろう、浅緑の薫のなおせやらぬ橘之助の浴衣を身につけて、跣足はだしで、亡き人のあとを追った。
葛飾砂子 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
誰れあらん小松殿の嫡男として、名門の跡を繼ぐべき御身なるに、天が下に此山ならで身を寄せ給ふ處なきまでに零落おちぶれさせ給ひしは、過世すぐせ如何なる因縁あればにや。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)