退のい)” の例文
資本もとでに初めし醫者家業いしやかげふ傷寒論しやうかんろんよめねどもなりとて衣服いふくおどかし馬鹿にて付る藥までした三寸の匙加減さじかげんでやつて退のいたる御醫者樣もう成ては長棒ながぼうかごよりいのち
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
形見かたみおもへば不憫ふびんかぎりのなきに、其方そちこヽろ一つにてれも安堵あんどひめきずもつかず、此處こヽをよく了簡れうけんなし斷念さつぱり退のいれかし、さりながら此後こののちありつきにと包物つヽみものたまはりて、はねど手切てきれの
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)