がへ)” の例文
夫人はかへがへす再会を約して手を握られた。自分達三人は馬車の上でどんなに今日けふ幸福さひはひを祝ひ合つたか知れない。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
四時間、五時間とつうちに、そろ/\退屈をかんした。しきりに寐がへりをつ。そとい天気である。障子にあたる日が、次第にかげうつしてく。雀がく。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
熊次郎、おいく、茂吉、青根入湯にゆく。八月十三日、大雨降り大川の橋ながれ。八月十四日。天気よし。熊次郎、おいく、茂吉三人青根入湯がへり。八月廿三日。天気吉。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
大豆だいづいたのはそれでもまれ晴天せいてんであつたので「いひがへし」にはずつてみなみ女房にようばうたのんだ。彼等かれら相互さうご便宜上べんぎじやう手間てま交換かうくわんをするのであるが、彼等かれらはそれを「いひどり」というてる。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)