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迂濶
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うっかり
ふりがな文庫
“
迂濶
(
うっかり
)” の例文
加之
(
おまけ
)
に
路
(
みち
)
が悪い。
雪融
(
ゆきど
)
けの時などには、夜は
迂濶
(
うっかり
)
歩けない位であった。しかし
今日
(
こんにち
)
のように
追剥
(
おいはぎ
)
や
出歯亀
(
でばかめ
)
の噂などは甚だ稀であった。
思い出草
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
後家さんが時々来る旨を
迂濶
(
うっかり
)
、お客に話したのを、例の通り顔剃りに来た芸妓が耳にするや憤然として理髪店を出て行ったが、
彼
(
か
)
の
女
(
じょ
)
が
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
半五「へい成程、あゝ悪いことを云った、そんな事とは知らず
迂濶
(
うっかり
)
といったが、旦那お
前
(
めえ
)
さん
行
(
ゆ
)
けば見す/\
穽穴
(
おとしあな
)
へ
陥
(
お
)
ちるので」
松の操美人の生埋:02 侠骨今に馨く賊胆猶お腥し
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
迂濶
(
うっかり
)
知らないなぞと言おうものなら、使い方を見せようと、この
可恐
(
おそろ
)
しい魔法の道具を振廻されては大変と、小宮山は
逸早
(
すばや
)
く
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
後
(
あと
)
をつけて出ると、むっとするほどの
煙
(
けむ
)
が向うから吹いて来たんで、こりゃ
迂濶
(
うっかり
)
深入はできないわと云う腹もあって、かたがた
後
(
うしろ
)
を向く
途端
(
とたん
)
に、さっきの連中がもう、煙の中でかあん、かあん
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
しかし……それにしても
迂濶
(
うっかり
)
した事は尋ねられない。何しろ相手は腕の冴えた職人に在り勝ちな一種特別の神経の持主だ。
山羊髯編輯長
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
清「此の野郎……
此奴
(
こいつ
)
のいう事ア
迂濶
(
うっかり
)
本当にア出来ねえ、嘘を
吐
(
つ
)
く奴は泥坊のはじまり、
最
(
も
)
う泥坊に成ってるだ此の野郎」
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それに
迂濶
(
うっかり
)
するとひどい損をします。なにしろこの通り泥だらけで来るんですから、すっかり仕上げて見ないうちは、傷があるか
血暈
(
ちじみ
)
があるか能く判りません。
半七捕物帳:04 湯屋の二階
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「おや、
迂濶
(
うっかり
)
だねえ。知らないのかい。」
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「だが、雪が降って
食物
(
くいもの
)
が無くなると、
𤢖
(
わろ
)
が山から里へ出て来ると云うじゃアないか。
迂濶
(
うっかり
)
酔倒
(
よいたお
)
れている処を、
攫
(
さら
)
って行かれちゃア大変だからね。ははははは。」
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
何んでも水で殺すよりほかに仕方が無いと決心して、矢切の
渡場
(
わたしば
)
で喜代松という船頭と
共謀
(
ぐる
)
になっているとも知らず、
迂濶
(
うっかり
)
乗った勇助を、川中でドブリを極めたのでございます。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
而
(
しか
)
も
対手
(
あいて
)
は𤢖三人で、
此方
(
こっち
)
は女一人、
迂濶
(
うっかり
)
加勢に飛び出したら自分も
何
(
ど
)
んな酷い目に遭うかも知れぬ。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
これから二人で
行
(
ゆ
)
くのだが、私も今日昼過から
家
(
うち
)
を出たから
屹度
(
きっと
)
お
母
(
っかあ
)
が捜しているに違いない、
若
(
も
)
し人目に懸って引戻されるともう逢う事は出来ないから、
迂濶
(
うっかり
)
とは行かれないから
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
対手
(
あいて
)
に
因
(
よっ
)
ては
迂濶
(
うっかり
)
冗談も云えぬものだと、お葉は今更のように思い当った。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
馬鹿にしちゃアいけねえ、本当だと思ってたのに
洒落者
(
しゃれもん
)
だね、田舎者だって
迂濶
(
うっかり
)
した事は云えねい……えゝ
其方
(
そちら
)
の隅においでなさるお方、あなたは何ですかえ、矢張お医者さまでごぜえやすか
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
道中の事で気味が悪いから、
迂濶
(
うっかり
)
と尋ねることも出来ません。
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
迂
漢検準1級
部首:⾡
7画
濶
漢検1級
部首:⽔
17画
“迂濶”で始まる語句
迂濶者
迂濶千万
迂濶々々
迂濶〻〻