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起因
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おこり
ふりがな文庫
“
起因
(
おこり
)” の例文
事の
起因
(
おこり
)
は
唯
(
たった
)
猫一疋である。猫一疋の事で結婚しない前から離縁するなんて法はあるまい。
何人
(
だれ
)
が何と言っても森川さんが悪いに極っている。
いたずら小僧日記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
そして、かの橋下の瀬の
迅
(
はや
)
い事が話の
起因
(
おこり
)
で、吉野に
対
(
むか
)
つて
頻
(
しき
)
りに水泳に行く事を
慫慂
(
すす
)
めた。昌作の吉野に対する尊敬が此時からまた加つた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
戦乱による
狂騰
(
きょうとう
)
でもない。この経済破壊の
起因
(
おこり
)
は、わずか二人の人間のせいだと江戸の市民は暗黙に知っていた。口に云わないだけで、知っては居た。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そこで
毎時
(
いつ
)
でも我輩と衝突が起る。どうせ
彼様
(
あん
)
な無学な女は子供の教育なんか出来よう筈も無い。実際、我輩の家庭で衝突の
起因
(
おこり
)
と言へば必ず子供のことさ。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
事の
起因
(
おこり
)
を
按
(
あん
)
ずるに、去年秋雨の降くらす、奥の座敷に、女ばかり総勢九人、しかも二組になって御法度の
花骨牌
(
はながるた
)
。軒の玉水しとしとと鳴る時、格子戸がらり。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
その
起因
(
おこり
)
は大工であったお糸の父親がまだ生きていた
頃
(
ころ
)
から
母親
(
おふくろ
)
は
手内職
(
てないしょく
)
にと針仕事をしていたが
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
かの
伊賀越
(
いがごえ
)
の敵討、その
起因
(
おこり
)
は当国で御座った。
備前天一坊
(新字新仮名)
/
江見水蔭
(著)
腹立ち紛れにというようなことが
起因
(
おこり
)
であった。
日は輝けり
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
この
起因
(
おこり
)
は何者かが六波羅へ
投文
(
なげぶみ
)
で密告したに依るとかで、鞍馬の僧院では、一時いろいろ物議ともなり、
別当
(
べっとう
)
蓮忍
(
れんにん
)
の
引責
(
いんせき
)
まで口にのぼったが、要は
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其
(
そ
)
の
起因
(
おこり
)
は
大工
(
だいく
)
であつたお
糸
(
いと
)
の父親がまだ生きて
居
(
ゐ
)
た
頃
(
ころ
)
から
母親
(
おふくろ
)
は
手内職
(
てないしよく
)
にと針仕事をしてゐたが
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
老人にお教へ下さると云うではなけれど、絵図面が事の
起因
(
おこり
)
ゆえ、土地に縁があろうと思えば、もしや、この明神に念願を掛けたらば——と
貴女
(
あなた
)
がお心付け下された。
白金之絵図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それじゃ
起因
(
おこり
)
は海の方、なるほど始終、浪が小石を
打
(
ぶ
)
ッつけます、特別その音でも聞違えて、それで慌てたかとも存じられますが、またそれにいたしますと、北のはずれの
菱屋
(
ひしや
)
では
わか紫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
起
常用漢字
小3
部首:⾛
10画
因
常用漢字
小5
部首:⼞
6画
“起”で始まる語句
起
起臥
起居
起上
起伏
起直
起重機
起請
起出
起請文