“花骨牌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はながるた45.5%
はなふだ18.2%
はなガルタ18.2%
はちはち9.1%
はな9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
店の左手ゆんでに飾った硝子戸がらすどの本箱に附着くッつけて、正面から見えるよう、雑誌、新版、絵草紙、花骨牌はながるたなどを取交ぜてならべた壇の蔭に、ただ一人居たお夏は
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
が男の方は、桐に鳳凰ほうおう、とばかりで出処が怪しく、花骨牌はなふだから出たようであるから、遂にどちらもあてにはならぬ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お婆さんは長火鉢のわきに坐って小さなお膳に向い、独りで花骨牌はなガルタを並べていたが、こちらに気づくと
犬の生活 (新字新仮名) / 小山清(著)
花骨牌はちはちの車座の、輪に身をかるる、あやうさを感じながら、宗吉が我知らずおもてを赤めて、煎餅の袋を渡したのは、甘谷の手で。
売色鴨南蛮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
奥座敷では、午後の慰みに花骨牌はなが始まった。お婆さんと主人が細君の相手に成って、病後を慰め顔に一緒に小さな札を並べていた。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)