トップ
>
費
>
かゝ
ふりがな文庫
“
費
(
かゝ
)” の例文
お小使はふろを立てない日に坊ちやんをつれて外湯へ行つたりなぞする外には、おくみの手で使ふ
費
(
かゝ
)
りが少しもないやうな日があつた。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
上下
(
かみしも
)
から小袖まで相当のものを
買調
(
かいとゝの
)
えなければなりません、けれども若旦那のお買物に多分に
費
(
かゝ
)
りますので、自分の支度金どころではありません
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『中學も卒業せずに南米に行つたつて
奈何
(
どう
)
なるもんか。それに旅費だつて大分
費
(
かゝ
)
る。』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
鏡子が
巴里
(
パリイ
)
に居た頃、自身達の本国に居た頃より遥かに多く月々の
費
(
かゝ
)
りが
入
(
い
)
るのを知らせて来る妹の家計を、下手であると怒つては出すのも出すのも妹を叱る一方の手紙だつたのを
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
尤
(
もつと
)
も、其間には、ところ/″\の舟場へも漕ぎ寄せ、洪水のある度に流れるといふ粗造な船橋の下をも潜り抜けなどして、そんなこんなで手間取れた為に、
凡
(
およ
)
そ三時間は舟旅に
費
(
かゝ
)
つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
『
然
(
さ
)
うだらう、家賃ばかりでも
従来
(
これまで
)
の四倍から
費
(
かゝ
)
るのだからな。』
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
唯一本の銚子に一時間も
費
(
かゝ
)
りながら、東京へ行つてからの事——
言語
(
ことば
)
を
可成
(
なるべく
)
早く
改
(
あらた
)
めねばならぬとか、二人がまだ見た事のない電車への乘方とか、
掏摸
(
すり
)
に氣を附けねばならぬとか
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
乳母と云ふ鏡子の望む方の事は月に
小
(
こ
)
二十円の
費
(
かゝ
)
りが入ると云ふので靜の
恩家
(
おんか
)
への遠慮で実行する事が出来ずに、里へ預ける事になつた時、
未
(
ま
)
だ産後十七日
位
(
ぐらゐ
)
の
身体
(
からだ
)
で神田の小川町へ
帰つてから
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
誠に
私
(
わたくし
)
はどうも申訳のない事をいたしました、あなた御立腹でございましょうが、あなたを私が見くびった訳でもなんでもない、実はその貴方にお
費
(
かゝ
)
りのかゝらんように
種々
(
いろ/\
)
と心配致しまして
菊模様皿山奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
『何もその錢金の
費
(
かゝ
)
る
事
(
こつ
)
で
無
(
ね
)
えのだ。私は其麽者で無え。自分で宿料を拂つてゐて、一週間なり十日なり、
無料
(
たゞ
)
で近所の人達に聞かして上げるのだツさ。今のその、有難いお話な。』
赤痢
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
費
常用漢字
小5
部首:⾙
12画
“費”を含む語句
費用
入費
浪費
冗費
消費
旅費
費消
費府
濫費
小費
物費
無駄費
経費
出費
生計費
失費
諸入費
徒費
放蕩費
金費
...