トップ
>
謹
>
つつ
ふりがな文庫
“
謹
(
つつ
)” の例文
マサニ鬼雄トナツテ、異日兵ヲ以テ吾ガ国ニ臨ムモノアラバ、神風トナツテ之ヲ
禦
(
ふせ
)
グベシト。家人
謹
(
つつ
)
シンデ、ソノ言ニ
遵
(
したが
)
フ。…………
斗南先生
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
まして
謹
(
つつ
)
ましいその時代の女たちの困りようは察しられる。岸近い船はわたりをかけて、
尾上河岸
(
おのえがし
)
あたりのいきな家にたのむが、
河心
(
かわなか
)
のはそうはいかない。
旧聞日本橋:17 牢屋の原
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「見上げた方で御座います、朝晩念仏三昧で、
慎
(
つつし
)
み
謹
(
つつ
)
しんで居ります。一足も外へ出ることではございません」
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
まあ一種の語呂合せみたいなものであり、それを一概に「飜訳者は裏切り者」と心得て
畏
(
おそ
)
れ
謹
(
つつ
)
しんだのでは、この名句の発案者の折角の笑いが消し飛んでしまう。
翻訳のむずかしさ
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
やがてその
中
(
うち
)
の一
人
(
にん
)
が玉のような水を水晶の
盃
(
さかずき
)
に
掬
(
く
)
んで来て、
謹
(
つつ
)
しんで眼の前に差し出したから
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
若
(
も
)
し
此
(
この
)
運命から僕を救い得る人があるなら、僕は
謹
(
つつ
)
しんで
教
(
おしえ
)
を奉じます。
其
(
その
)
人は僕の
救主
(
すくいぬし
)
です。
運命論者
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
嫌疑を憚らず
左様
(
そう
)
いう
訳
(
わ
)
けで私は若い時から婦人に対して
仮初
(
かりそめ
)
にも無礼はしない。
仮令
(
たと
)
い酒に
酔
(
よっ
)
ても
謹
(
つつ
)
しむ所は
屹
(
きっ
)
と謹しみ、女の
忌
(
いや
)
がるような禁句を口外したことはない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「何を遊ばされます、そんな野蛮な、しもじもの者のなさるようなことは
謹
(
つつ
)
しんでください」
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
何とかしてお
謹
(
つつ
)
しみくださらないでしょうか、もはや他の房の方がたは、わたくしが通りますると指さして、耳打ちをなされ、わたくしは
面伏
(
おもふ
)
せてとおることには慣れてまいりましたものの
花桐
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
謹
(
つつ
)
しみ深く——が不可抗的な威圧でそれをとどめ、貧乏揺ぎもさせることではありません。
奇談クラブ〔戦後版〕:15 お竹大日如来
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
姉のたき子は
痩
(
や
)
せて眼の大きい女である。妹の貞子は色白な
謹
(
つつ
)
ましやかな人柄である。
明治美人伝
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
「まだいたのか?」悟浄は
謹
(
つつ
)
しんで五十日待った旨を答えた。「五十日?」と先生は、例の夢を見るようなトロリとした眼を悟浄に注いだが、じっとそのままひと時ほど黙っていた。
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
顔を
赧
(
あか
)
らめ、しばらく孔子の前に
突立
(
つった
)
ったまま何か考えている様子だったが、急に雞と豚とを
抛
(
ほう
)
り出し、頭を
低
(
た
)
れて、「
謹
(
つつ
)
しんで教を受けん。」と降参した。単に言葉に窮したためではない。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
謹
(
つつ
)
しみ慎しんで何や彼と世話をして居ります。
銭形平次捕物控:236 夕立の女
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
謹
常用漢字
中学
部首:⾔
17画
“謹”を含む語句
謹慎
謹愼
謹直家
謹直
謹聴
恐惶謹言
謹上
謹厳
不謹慎
不謹愼
謹身
閉門謹慎
謹而
謹者
謹聴々々
謹述
三浦謹之助
謹深
謹聽
謹慎室
...