いつ)” の例文
はがれしかば天も漸々やう/\受納じゆなふ有てや是よりあめふり出して三日三晩小止こやみなく因て草木もみどりの色を生ぜしとかや趙氏が妻とお菊が孝心は和漢一つゐ美談びだんいつつべし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
奇觀きくわん妙觀めうくわんいつつべし。で、激流げきりう打込うちこんだ眞黒まつくろくひを、したから突支棒つツかひぼうにした高樓たかどのなぞは、股引もゝひきさかさまに、輕業かるわざ大屋臺おほやたいを、チヨンとかしらせたやうで面白おもしろい。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
その岸ともいつつべき張出はりだし欄干近らんかんぢか窓掛まどかけ
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
かうぶるに及んでは僞りてのがるゝみちなくかざつておほべきの理なくされば大岡越前守殿の裁許さいきよあづかりし者其善惡そのぜんあく邪正じやせいわかたざるなしじつ賢奉行けんぶぎやうとやいつつべし仰々そも/\村井長庵といふは麹町かうぢまち三丁目に町醫まちいと成つて世を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そこでこの会のほとんど参謀長ともいつつべき本宅の大切な母親が、あいにく病気で、さしたる事ではないが、してそういう場所へ出て、気配り心扱いをするのは、甚だ予後のためによろしからず
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)