請合うけあい)” の例文
そのうちで最新式請合うけあい付きのものが、いわく「内外ビル」、曰く「東京会館」、曰く「有楽館」、曰く「丸ビル」、曰く「郵船ビル」……。
請合うけあいはしませんけれども、黒百合のある処は解っておりますからとそう言って参りましたが、太閤記に書いてあります草双紙のお話のような
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
吾輩随分田舎芸妓に御布施をし置いたから、乾闥婆に転生うまれかわりは請合うけあいで何がさて馬が似るちゅうのが楽しみじゃ。
「そんな事は御座いませんよ。一件でも非人でも、そんな気はちっともありませんから、その方は請合うけあいます」
悪因縁の怨 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
「フーム、そいつは新しいだ。十日経たないうちに、請合うけあい変ったことがある。幸いお膝元の用事は片付いたから、手前はしばらくそっちを見張っていちゃどうだ」
南部なんぶが何と言っても、京都には敵いません。値段も倍から違います。鉄気かなけの出ないこと請合うけあいです」
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
身体を拭く水か、飲む水か、そこまではわからぬが、汲むのは水道でなしに井戸だから、つめたいことは請合うけあいである。中七字が「水汲せたり」となっている本もある。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
「恒川さん、お忘れになりましたか。さい前僕が、倭文子さん達は、安全だとお請合うけあいしたのを」
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
器量美しく学問音曲おんぎょくのたしなみなくとも縫針ぬいはり暗からず、女の道自然とわきまえておとなしく、殿御とのごを大事にする事請合うけあいのお辰を迷惑とは、両柱ふたはしらの御神以来ない議論、それは表面うわべ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
しかとお請合うけあいは出来ませぬが、まア此辺こゝらは天領でござんしてな、存外御政治も行届ゆきとゞいて居りやすから、そんな事アありそうもござんせぬ、なんなら舟人ふなびとを頼んで上げましょうかね
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
、とびきり立派に仕立てて差しあげましょう。いや、それだけはもう保証請合うけあいですよ。
外套 (新字新仮名) / ニコライ・ゴーゴリ(著)
馬返うまがえへんに至れば、雨ますます烈しくして男体颪なんたいおろしの強風吹きくって、うっかり足の力を抜けば、五、六町吹き返されるは請合うけあいなり。満身の力を足に集注して大谷川の沿岸をさかのぼる。
わたしが命にかけてもお請合うけあいを致しまする、それがあらぬお疑いのためにただいま御牢内につながれておいであそばす故、わたくしは心配でなりませぬ、何卒してそのお方をお助け申し上げたいと
早くも凍死すること請合うけあいである。
現代の婦人に告ぐ (新字新仮名) / 大隈重信(著)
後世の語り草になること請合うけあいだ!
主人あるじの光川左門太はせいぜい三十五六でしょう。薄あばたの醜い男で、請合うけあい四十ぐらいには見えます。
これは「大馬と小犬」の演技が初まっているので、この演技は、主役の支那人がなかなか上手じょうずだから、長くて四十分、短くて二十分以上は請合うけあいかかると嬢次少年は云った。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
と人格丈けは何処までも請合うけあいのようだった。
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
だまされると思って、親分も一度行ってみなさるがいい、請合うけあい二三日はボーッとするから」
無家賃でも、すこし油断をすれば生活費が一パイ一パイになる事請合うけあいで、軽蔑されても罵られてもバラックに獅噛しがみ付いていたいという心理状態は、可愛相と云えば可愛相である。