註文ちうもん)” の例文
自分じぶんみせつて註文ちうもんるほどの資力しりよくはないまでも、同業どうげふもとやとはれて、給金きふきんらうなら、うした力業ちからわざをするにはあたらぬ。
月夜車 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
一體いつたい誰彼たれかれといふうちに、さしいそいだたびなれば、註文ちうもんあはず、ことわか婦人をんななり。うつかりしたものもれられねば、ともさしてられもせぬ。
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
菊屋きくやいて、一室ひとまとほされると、まだすわりもしないさき外套ぐわいたうぎながら、案内あんない女中ぢよちう註文ちうもんしたのは、をとこが、素人了簡しろうとれうけん囘生劑きつけであつた。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ときに、いま女中ぢよちう註文ちうもんが、うやら饀子あんこばかりらしいので、おほいつようしてしかるべしとおもつてると
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)