とい)” の例文
尋ねて呉しぞ先々草鞋わらんぢといて上るべし二人づれか御前樣大きに御苦勞なり先々御あがりなされ是々お初おくめ我等は何を胡亂々々うろ/\して居やる早く洗足せんそくの湯を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
わけも申さずう申しては定めて道理の分らぬやつめと御軽侮おさげすみはずかしゅうはござりまするし、御慈悲深ければこそ縄までといて下さった方に御礼もよくは致さず
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
といても癖直しをせぬ中は此通りのくせが有ますもとからすえまで規則正しくクネッて居る所を御覧なさい夫に又支那人の外には男で入毛する者は決して有りません支那人は入毛を
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
是はむすんで居るうち附た癖です譬えば真直な髪の毛でもチョン髷に結べば其髷の所だけはといた後でも揺れて居ましょう、夫と同じ事で此髪も縮れ毛では無い結んで居た為に斯様かように癖が附たのです
無惨 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
といてぞはなしける徳太郎君は何となるべきと案じわづらひ給ひしにかくゆるされ蘇生そせいせし心地し這々はう/\ていにて和歌山へ立歸たちかへり此後は大人おとなしくぞなり給ひけるとなんかくて徳太郎君追々おひ/\成長せいちやうまし/\早くも十八歳になり給へり此年このとし加納將監江戸えど在勤ざいきん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)