)” の例文
その後姿うしろでに、ゆらすとみえた、紫煙シガアのけむの一片。それが白い。ぽんと、げすてられたその殻。地におちて、なほいぶる余燼。
(新字旧仮名) / 高祖保(著)
マクベスの帯びた短刀などは何処の博物館にもあつたことはない。しかしマクベスは相不変ロンドンのクラブの一室に葉巻をゆらせてゐるのである。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
月のたはむれゆるころ、 氷は冴えてをちこちに、 さゞめきしげくなりにけり。
文語詩稿 一百篇 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
そうして室内しつないなにこうゆらすようにとニキタにめいじて立去たちさった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
れゆけばあかゆる物ののなか
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
うまはほのかにゆる新舘にひやかた
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
さうして室内しつないなにかうゆらすやうにとニキタにめいじて立去たちさつた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
吸ひさしの巻煙草めきちらぼひてしみらにゆる
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ひとつは、ゆる野茨のいばら
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
花やかに朧ろに耳はそのかみの日をしもゆれ。
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ひとつは、ゆる野茨のいばら
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
だらりの姿すがたおぼろかになまめきゆる舞姫まひひめ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ゆりぬ、——あはれ、
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
乳のゆり、——薔薇ばらのごと
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
清掻すががきはほのかにゆる。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ヸオロンゆる和蘭おらんだ
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)