“薫染”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くんせん66.7%
くんぜん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
修道院の莊嚴さうごんな、神祕しんぴ清淨せいじやう雰圍氣ふんゐきが私のすべてを薫染くんせんつくしてゐたのであつた。
処女作の思い出 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
……郊外に居を移してから僕の宗教的情調はやや深くなって来た。僕の仏教は勿論僕の身体を薫染くんせんした仏教的気分に過ぎないのである。僕は涅槃ねはんに到達するよりも涅槃に迷いたい方である。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
今その手録された詠草を見ると、「薫染くんぜん」に収められた歌以外のものに、かえって真実味に富んだ、哀婉あいえん痛切なる佳作が多いような気がする。私は先ず手録された詠草の最初にあった
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
歌集『薫染くんぜん』より——
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)