“薫烟”の読み方と例文
読み方割合
くんえん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それは、セントテレザにも乳香入神などと云われているんだが、薫烟くんえんや蒸気の幕をとおして見ると、凹凸がいっそう鮮かになり、またその残像が、時折奇怪な像を作ることがあるのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
初期の浮世絵師が日永ひながにまかせて丹青の筆をこめたような、お国歌舞伎かぶきの図を描いた二枚折りの屏風が立て廻されてあって、床には、細仕立ほそじたて乾山けんざんの水墨物と香炉には冷ややかな薫烟くんえん
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)