菊池きくち)” の例文
三時間目に菊池きくち先生がまたいろいろ話された。行くときまった人はみんな面白おもしろそうにして聞いていた。僕は頭があつくていたくなった。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ラウエ、菊池きくちの実験といえども、まず第一着に本質的に何よりもだいじなことは「写真板の上にあのような点模様が現われる」ことであった。
量的と質的と統計的と (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
「立山坑の菊池きくち技師を、呼び出してくれませんか。それから貴方あなたも、一通り見巡りがすんだら、事務所の方へ来て下さるね」
坑鬼 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
彼の俊寛は「平家へいけ女護によごしま」の登場人物の一人ひとりである。が、倉田くらた菊池きくち両氏の俊寛は、俊寛のみを主題としてゐる。
澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「おれと菊池きくちさまは、あとから見えがくれについてゆくから燕作えんさく、てめえはなにしろ駕籠について、御岳みたけのうら道をグングンとかけとばし、浜松はままつのご城下じょうかへいそいでゆけ」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勿論我国わがくにでもこの時代に既に理研りけん仁科にしな博士の下や、阪大はんだい菊池きくち教授の所で、原子物理学関係の実験が開始されていたので、そういう方面からも進言があったことであろう。
原子爆弾雑話 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
随て他の感情を動かすに軽重ある又宜ならずや、方今漢文をよくするを以て世に尊まるゝ者極めて多く、中に就て菊池きくちけい依田百川よだひゃくせん君の二氏尤も記事文に巧みに、三けい翁は日本虞初新誌にっぽんぐしょしんしの著あり
松の操美人の生埋:01 序 (新字新仮名) / 宇田川文海(著)
熊本県菊池きくち
こども風土記 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
五時間目には菊池きくち先生がうちへてた手紙をわたして、またいろいろ話された。武田先生と菊池先生がついて行かれるのだそうだ。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
里見弴さとみとん君などは皮造りの刺身さしみにしたらば、きつと、うまいのに違ひない。菊池きくち君も、あの鼻などを椎茸しひたけ一緒いつしよてくへば、あぶらぎつてゐて、うまいだらう。
食物として (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
同期の藤岡ふじおか由夫よしお)君や、一年あとの菊池きくち正士せいし)君、それに相対性理論でアインシュタインに大いにたてをついた土井(不曇うずみ)さんなど、元気のよい連中が十人近くも集って
日本のこころ (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
「あッ、——あなたは菊池きくちさま」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
なぜならこれからちょうど小さながでるころなのに西風はまだまだくからみきがてこになってそれを切るのだ。けれども菊池きくち先生はみんならせた。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
すると菊池は苦笑くせうしながら、となりにゐた奥さんにパラソルを返した。僕は早速さつそく文芸論の代りに菊池きくちの放心を攻撃した。菊池の降参したのはこの時だけである。
続澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
客 ぢや君は問題になつた里見さとみ氏の説にも菊池きくち氏の説にも部分的には反対だと云ふのかね。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
その前には、背の高い松岡まつおかと背の低い菊池きくちとが、たもとを風に翻しながら、並んで立っている。そうして、これも帽子をふっている。時々、久米が、大きな声を出して、「成瀬なるせ」と呼ぶ。
出帆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
僕は菊池きくちと長崎へ行つた時、汽車中大いに文芸論をした。そのうちにふと気がついて見ると、菊池はいつか両手の間にパラソルを一本まはしてゐる。僕は勿論「おい、君」と言つた。
続澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)