絶景ぜっけい)” の例文
快川和尚かいせんおしょうの三十ぼうきたえあげられたかれである。目をひらけば、絶景ぜっけい! とさけぶだろう。それくらいな胆気たんきはある、きっと、それくらいなきもはすわっている。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まえにも申上もうしあげたとおり、わたくし修行場しゅぎょうば所在地しょざいちやま中腹ちゅうふく平坦地たいらちで、がけうえってながめますと、立木たちき隙間すきまからずっと遠方えんぽうはいり、なかなかの絶景ぜっけいでございます。
「茶釜はひとまず休憩きゅうけい絶景ぜっけいかな、絶景かな、げに春のながめは一目千金ひとめせんきん……」
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)
はてしもなくつづく浅霞あさかすみ……みずそらとのうあたりにほのぼのと遠山とおやまかげ……それはさながら一ぷく絵巻物えまきものをくりひろげたような、じつなんともえぬ絶景ぜっけいでございました。
「なるほど。絶景ぜっけい絶景」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしはあまりの絶景ぜっけいおぼえずはっと気息いきづまりました。