給料きゅうりょう)” の例文
まんは、ひとりものだから、給料きゅうりょうだけで、りぬはずはないのだがな。」と、一人ひとり思案顔しあんがおをしていうと
万の死 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ぼんの十六日なので鉱山こうざんも休んで給料きゅうりょうはたけ仕事しごと一段落いちだんらくついて今日こそ一日そこらの木やとうもろこしをく風も家のなかのけむりす青い光のぼうもみんな二人のものだった。
十六日 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
ただ給料きゅうりょうむさぼっているにぎん……そうしてれば不正直ふしょうじきつみは、あえ自分じぶんばかりじゃい、時勢じせいにあるのだ、もう二百ねんおそ自分じぶんうまれたなら、まるでべつ人間にんげんであったかもれぬ。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
しかしおれ有害ゆうがいなことにつとめてるとうものだ、自分じぶんあざむいている人間にんげんから給料きゅうりょうむさぼっている、不正直ふしょうじきだ、けれどもおれそのものいたって微々びびたるもので、社会しゃかい必然ひつぜんあくの一分子ぶんしぎぬ、すべまち
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)