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粟粒
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あわつぶ
ふりがな文庫
“
粟粒
(
あわつぶ
)” の例文
苦しく切ない
稲妻
(
いなずま
)
がもぬけの私の身体の中を駆け廻り、ところ/″\皮膚を徹して無理な放電をするから痛い
粟粒
(
あわつぶ
)
が立ちます。
愛
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
しばらく踏んでいると、やがて、
粟粒
(
あわつぶ
)
のようなものが、鼻へ出来はじめた。云わば毛をむしった小鳥をそっくり
丸炙
(
まるやき
)
にしたような形である。
鼻
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
たてかけてある
壁
(
かべ
)
の隅の所へしゃがみ
込
(
こ
)
むと小さなピンセットでまるで
粟粒
(
あわつぶ
)
ぐらいの活字を次から次と拾いはじめました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
もし
粟粒
(
あわつぶ
)
にして
挽臼
(
ひきうす
)
の下にあって考うることをするならば、それは疑いもなくジャン・ヴァルジャンが考えていたと同じことを考えるであろう。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
第十五 ジャミヤのマッシ これは
粟粒
(
あわつぶ
)
に似たようなもので外の品より少しザラザラしますが味はなかなか結構です。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
慌てる紋は
泡沫
(
あぶく
)
のよう。
野袴
(
のばかま
)
の
裾
(
すそ
)
を
端折
(
はしょ
)
って、
灸
(
きゅう
)
のあとを出すのがある。おお、おかしい。(
微笑
(
ほほえ
)
む)
粟粒
(
あわつぶ
)
を一つ二つと
算
(
かぞ
)
えて拾う雀でも、
俄雨
(
にわかあめ
)
には
容子
(
ようす
)
が可い。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
あくる日、かの怪しい奴らの来たらしい跡をさがしてみると、東の古い階段の下に、
粟粒
(
あわつぶ
)
ほどの小さい穴があって、その穴から
守宮
(
やもり
)
が出這入りしているのを発見した。
中国怪奇小説集:05 酉陽雑爼(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
芸術と云ったようなものに、
粟粒
(
あわつぶ
)
ほどの理解も持っていない父が悲しかった。絵を描くことを、ペンキ屋が看板を描くのと同じ位に
卑
(
いや
)
しく
見貶
(
みくだ
)
している父の心が悲しかった。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
顔は青ざめ、鼻の頭には
粟粒
(
あわつぶ
)
の様な汗の玉が浮かんでいた。庄太郎は
私
(
ひそか
)
に計画の奏効を喜んだ。彼はその問題のボールの打者が、外ならぬ二郎自身であったことを知っていたのだ。
灰神楽
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その面積を以てすれば、
眇爾
(
びょうじ
)
たる日本国も、彼らの脳中には、余りに偉大にして、遂に理想する
能
(
あた
)
わざりき。如何に豆の如く小に、
粟粒
(
あわつぶ
)
の如く多くの国家が、この日本に并存したるよ。
吉田松陰
(新字新仮名)
/
徳富蘇峰
(著)
小供の
背丈
(
せだ
)
けほどもある昼間見ると
藜藿
(
あかざ
)
のような草と
粟粒
(
あわつぶ
)
のような
微紅
(
うすあか
)
い実をつけた草がぎっしり生えた住宅地の入口に、人の足によって通じた
一条
(
ひとすじ
)
の路がうっすらと
微月
(
うすづき
)
の光に見えていた。
女の怪異
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
適当な場所に
粟粒
(
あわつぶ
)
程の
釦
(
ぼたん
)
までつけてあるし、娘の乳のふくらみと云い、腿のあたりの
艶
(
なま
)
めいた曲線と云い、こぼれた
緋縮緬
(
ひぢりめん
)
、チラと見える肌の色、指には
貝殻
(
かいがら
)
の様な爪が生えていた。
押絵と旅する男
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
小さなピンセットでまるで
粟粒
(
あわつぶ
)
ぐらいの
活字
(
かつじ
)
を
次
(
つぎ
)
から
次
(
つぎ
)
へと
拾
(
ひろ
)
いはじめました。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
粟
漢検準1級
部首:⽶
12画
粒
常用漢字
中学
部首:⽶
11画
“粟粒”で始まる語句
粟粒性
粟粒疹熱
粟粒結核
粟粒大
粟粒芥顆
粟粒発疹熱