マト)” の例文
「第一課。コノ絵ニカイテアルチイサナ人ハ、大キナ弓ヲイテ、遠イマトニアテマシタ。コノ人ハ大キクナッテカラ……」
凡人伝 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
マトと言ふ語は、いくはなどゝは違うて、古くは独り立ちするよりも、熟語となつて表現能力が全う出来た様である。
まといの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
マトイアテルヨリハ、ワガ思念開陳シネンカイチン体系タイケイスジミチチテリ、アラワナル矛盾ムジュンモナシ、一応イチオウ首肯シュコウアタイスレバ、我事ワガコトオワレリ、白扇ハクセンサットヒライテ、スネノハラウ。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
併し、一応誰しも思ひつくマトの方面から、探りをおろして見る必要があらう。
まといの話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
家郷追放カキョウツイホウ吹雪フブキナカツマトワレ、三人サンニンヒシトイ、サダマラズ、ヨロヨロ彷徨ホウコウ衆人蔑視シュウジンベッシマトタル、誠実セイジツ小心ショウシン含羞ガンシュウ、オノレノヒャクウツクシサ、イチズ、高円寺コウエンジウロウロ
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)