“衒学的”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げんがくてき50.0%
ペダンティック16.7%
ペダン16.7%
ペダンテイツク16.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
日本一般の生活態度が元来こういうフザけたもので、漱石はただその中で衒学的げんがくてきな形ばかりの知と理を働かせてかゆいところをいてみただけで、自我の誠実な追求はなかった。
デカダン文学論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
「なるほど、恐竜ドラゴンと云えるものが、あの殯室モーチュアリー・ルームにいたことは事実確かなんです。しかし、その一人二役の片割れはらんの一種——衒学的ペダンティックに云うと、竜舌蘭リネゾルム・オルキデエなんですがね」
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
斯の如き男にとつて、世間は荒いか、さもなくば衒学的ペダンに思はれたであらう。その中間はすつかりの空虚であつた。
思ひ出す牧野信一 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
衒学的ペダンテイツクなことを口走る癖はあつたが、此頃のやうな怠惰な鬱屈の影はなかつた、たゞあいつの変らないところは細君をもつても少しも家庭の人らしくならないところぐらゐなものだ
夏ちかきころ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)