男神おがみ)” の例文
女神めがみらは、って、素足すあしで、ながい、緑色みどりいろ裳裾すそをひきずって、みだれていました。また、男神おがみは、声高こえたからかに
海の踊り (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女おとめはびっくりして、ふと自分じぶんものをいいかけたもののほうをふりきますと、そこに目もくらむようにうつくしいはなかざられたわか男神おがみが、気高けだか姿すがたをしてっていました。
春山秋山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
その親譲りの恐怖心をててしまえ。わしは何もそう気味の悪い者ではない。わしは骸骨がいこつでは無い。男神おがみジオニソスや女神めがみウェヌスの仲間で、霊魂の大御神おおみかみがわしじゃ。
それからまたお二人、そのつぎには男神おがみ女神めがみとお二人ずつ、八人の神さまが、つぎつぎにお生まれになった後に、伊弉諾神いざなぎのかみ伊弉冉神いざなみのかみとおっしゃる男神女神がお生まれになりました。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
その前には、鉄の冠を戴いて、白い顔に黒いひげいきおいよく生やし、紺青こんじょうの着物を着た立派な冬の男神おがみと、緑色の髪に花の冠を戴いて、桃色の長い着物を着た春の女神とが座わっています。
雪の塔 (新字新仮名) / 夢野久作海若藍平(著)
御同胞みはらからの日の男神おがみの称へらるゝを喜びきこしめせ。8290
「なんという自然しぜんおそろしさをらぬばかじゃ。大浪おおなみよ、ちょいとひとのみにしてしまえ。」と、男神おがみは、いいました。
海の踊り (新字新仮名) / 小川未明(著)
少女おとめはすぐ男神おがみのおよめになりました。やがて二人ふたりあいだには子供こども一人ひとりまれました。
春山秋山 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)